イスラエル首相、最後の人質遺体返還で「任務完了した」 和平計画「第2段階」が焦点に

イスラエルの国会で演説するネタニヤフ首相=1月26日、エルサレム(ロイター)
イスラエルの国会で演説するネタニヤフ首相=1月26日、エルサレム(ロイター)

【カイロ=佐藤貴生】イスラエル首相府は26日、パレスチナ自治区ガザで最後の人質の遺体が見つかり、返還されたと発表した。2023年10月のイスラム原理主義組織ハマスによる奇襲でガザに連行された人質250人超は、遺体を含めて全員が本国に引き渡された。今後はトランプ米政権が策定したガザ和平計画の「第2段階」への移行が進展するかが焦点となる。

イスラエル有力紙ハーレツ(電子版)によると、返還されたのは当時24歳のイスラエル警察所属の男性の遺体。ハマス奇襲の際に殺害され、遺体をガザに持ち去られた。イスラエル軍がガザ北部で大規模捜索を行い、収容した。

イスラエルのネタニヤフ首相は26日、遺体収容について「約束通り任務を完了した」と国会での演説で強調した。ハマスは声明で、イスラエルに提供した情報が遺体発見につながったとし、停戦合意を履行していると訴えた。

トランプ政権は今月中旬、和平計画は第2段階に移行すると発表したが、イスラエルは最後の遺体が返還されるまで移行できないと主張していた。

イスラエル政府は、最後の遺体が発見されれば、エジプトと接するガザ最南部ラファの検問所を開放する方針も示していた。ただ、人道支援物資のガザ搬入をどの程度認めるかなどは判然としない。

第2段階で実施予定のハマスの武装解除の行方も不透明だ。イスラエル軍は米和平計画「第1段階」に基づく昨年10月の停戦発効後もガザ攻撃を続け、490人近くが死亡した。ハマスはイスラエルが停戦合意に違反したと主張している。

トランプ政権は第2段階への移行に際し、ガザの暫定統治を指揮する「平和評議会」の設立式典を開くなど準備を進めている。

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