“高値で現金一括”に目がくらみ…中国人に土地を売った人の苦悩。近隣住民からの相次ぐ苦情、「売ったことが知れれば裏切り者扱い」
無人島にも中国人の食指が伸びている
中国人が買い漁るのは、温泉地やリゾートにとどまらない。副島直彦さん(仮名・65歳)は、山口県周防大島町の瀬戸内海に浮かぶ島の1500㎡の土地を中国人に売った。 「この辺の島は景色がいいから引き合いは多い。登記簿で所有者を調べた中国人営業マンが『売ってください』と訪ねてきたりする。ただ、島を買うときはマンションと違ってローンを組むのが難しいから、取引はめったに成立しない。現金一括払いというから、即決しました」 副島さんの島は相場なら500万円程度だが、チャイナマネーの勢いからか2500万円の買値が付いたという。 「水道も電気も自分で引かなきゃならないし、大変ですよと伝えましたが、『どうしても欲しい』の一点張り。今思えば、何が目的なのか……。島を売ったことは、工事が始まって初めて周囲が知る。日本人の領土意識の高まりを痛感した今は、後悔してます」 副島さんが売却した島の約20km先には米軍岩国基地、対岸には伊方原発が立地する。無人島を扱う不動産業・BRIGHTSハウスの佐藤政信代表は、こう懸念した。 「無人島購入の問い合わせの8割は中華系です。中華系に島の売却を仲介する日本の業者も多い。評価額1000万円の島を3000万円で売ったりするが、中華系はそれでも買う。大多数は転売目的ですが、中国の“領土”として日本の土地を購入する中国人は実在します。取得した北海道の土地を、中国と同じ赤で塗った地図さえあるという。だから、中華系バイヤは入念に調査して、気をつけています。領土的野心を隠さない隣国だし、第一、責任を持てないんです。実際、中華系に島を売った元オーナーのところには右寄りの方々から苦情が殺到しましたから」 中国人に土地を売った人々は故郷を捨て、関係を断ち、元の場所に戻れなくなった。残された土地は、今も静かに所有者を変え続けている。 【山梨県笛吹市議・樋口滝人氏】 山梨県PTA協議会長などを経て現職。建設経済常任委員会委員。市民参加型の政策を推進する。山梨県社会教育委員。宅地建物取引士 【BRIGHTSハウス代表・佐藤政信氏】 日本で唯一の無人島専門不動産会社アクアスタイルズを設立。豪州に拠点を移し、現職。著書に『無人島売ります!』(主婦の友社) 取材・文/山本和幸 齊藤武宏
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