緊急事態条項の「条文案策定を」 衆院憲法審で公明、維新など主張

中田絢子
[PR]

 衆院憲法審査会が2日、今国会で初めて開かれた。大災害などの緊急事態時における国会議員の任期延長が議論され、公明党と改憲に前向きな野党3会派からは、憲法改正に向けて条文案の策定を求める声が上がった。立憲民主党は「時期尚早」と主張。隔たりは依然として大きい。

 2日の審査会では、与党筆頭幹事を務める自民党新藤義孝氏が「これまで議論が進展したのは緊急事態条項だ」と指摘。緊急事態の範囲を大規模な自然災害、テロや内乱、感染症の蔓延(まんえん)、戦争の四つの事態のほか、「これらに匹敵する事態」とすることについて「おおむねの意見の集約がなされた」と主張した。

 改憲に前向きな日本維新の会国民民主党、「有志の会」の野党各会派は、条文策定に取りかかるよう求め、公明の北側一雄氏も「改正条項案の表現ぶりも念頭に議論を進めていくべきだ」と同調した。

 一方で、立憲の階猛氏は、衆院議員の任期を延長した場合、参院の独自の権限である「緊急集会」を開催する可能性を低下させることから「参院に配慮した慎重な議論を行う必要がある」と表明。さらに「緊急時には選挙の先送りだけでなく、選挙を急ぐべき場合もある。議員任期延長による選挙の先送りが、常に国会機能を維持するとは言えない」と述べ、「任期延長ありきで拙速に議論を進めるべきではない」と主張した。

 岸田文雄首相は、自身の自民総裁任期中の改憲を掲げ、2月26日の党大会では憲法改正に向けて「野党の力も借りながら、国会での議論をいっそう積極的に行う」と表明している。

 維新の小野泰輔氏は2日の審査会で、首相の自民総裁任期が来年9月となっていることなどから、「遅くとも来年7月末までに国会発議をしなければいけない」と述べた。審査会後、新藤氏は改憲のための具体的なスケジュールは「設けていない」としつつ、立憲側と協議の上で審査会を安定的に開くことを優先する姿勢を強調した。

有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。

※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません

【スタンダードコース|デジタルのみ】有料記事が読み放題!今なら4カ月間月額200円!詳しくはこちら

【ダブルコース|宅配購読者限定】新聞+デジタルのお得なコースも!詳しくはこちら

この記事を書いた人
中田絢子
東京社会部|宮内庁担当
専門・関心分野
皇室、憲法、平和、政治、運輸