木村知事、「悪だくみ」発言認める 旅行助成問題への言及、公益通報者の探索は否定

熊本日日新聞 2026年1月26日 17:33
木村知事、「悪だくみ」発言認める 旅行助成問題への言及、公益通報者の探索は否定

 熊本県の木村敬知事は26日の定例記者会見で、県の旅行割引事業で不適切な運用があったとして2023年9月に公益通報(外部通報)した県職員に対し、「あなたのおかげで悪だくみが止まった」などと伝えたとされる音声データの内容について、発言したこと自体は「事実」と認めた。「悪だくみ」の意味については「旅行助成問題について言ったわけではない」と釈明した。

 音声データで残された木村氏の発言は通報者側が20日に公表した。木村氏は23年12月、通報者を副知事室に呼び出し、「悪だくみ」のほか、「言ってくれたことによって、本当にこっちの動きが止まった」「僕はあなたに助けられた」などと述べていた。

 木村氏は会見で、これらの言動を「事実」と答えた。「悪だくみ」については「(自身が出馬した24年3月の)知事選の直前で、副知事の私に向けられた誹謗[ひぼう]中傷などのことを言った」と述べ、「あなたのおかげ」「止まった」との発言は「(相手に)『頑張ったね』って言ってあげたいということ」と説明した。

 公益通報に関する指針は通報者の特定(探索行為)を禁じているが、木村氏は「誰が通報者かは知らなかった。探索は一切していない」と強調。通報者側は外部通報の約5カ月前、木村氏に同じ内容を内部通報したとしているが、木村氏は「通報という認識はなかった」と述べた。

 通報者は、旅行割引事業で一部事業者による助成金の不適切受給が疑われたのに「県上層部が見逃しを指示した」として報道機関に外部通報。第三者委は24年4月、「不適切受給も見逃し指示も認められなかった」と結論付けた。

 通報者はその後、減給の懲戒処分を受け、県人事委員会に審査請求。「木村氏は当初、通報を評価していた。県の懲戒処分などの一連の対応は通報への報復だ」と訴えている。(植木泰士)

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