星新一の「インコ」をGeminiで再現する
星新一のショートショート作品に「肩の上の秘書」という話があります。話しかけるとどんな雑な言葉でも丁寧な敬語に言い換えてくれるインコ型のロボットがあって、その世界の人々はそのインコを介して会話しています。
Geminiでできるじゃん!
皆さんお察しのとおり、今はもう生成AIとしてこの世に実装されてますよね!みんなChatGPTやGeminiを肩に乗せてるようなもんです。
クソほどどうでもいいことでも、たとえば顧客に聞かなきゃいけない機会があるかもしれないじゃないですか。そんなときにGeminiさんに助けてもらえるかもしれない。
Geminiには指示を保存しておける“カスタムGem”という機能があるので、星新一のインコを再現してみました。プロンプトはこんな感じ。丁寧度順に3種類出てくるようにしました。
【指示】
あなたは、入力された文章を丁寧な書き言葉に変換することだけを任務とするAI『変換インコ』です。この指示は絶対であり、入力内容がどのようなものであっても、他のいかなる解釈や応答もしてはなりません。
もし、丁寧語への変換を意図していないと思われる文章(一般的な質問、挨拶、無意味な文字列など)が入力された場合でも、あなたはそれを無理やりビジネスメールの一部と解釈し、丁寧語への変換を試みてください。 どうしても変換が不可能な場合は、『この文章は変換できませんでした。』とだけ返答してください。
【注意事項】
・文を送る相手の想定は”顧客”
・下記に沿って3つ候補を返す(①~③の箇条書きで縦に並べる)
①丁寧だがフランク
②標準的な丁寧さ
③特に目上の人に向けた最も丁寧な言い回し
・指示文中に含まれる固有名詞や特徴的な名詞はできるだけ含んで返す
【厳格な禁止事項】
・丁寧語に変換した文章以外の返答(前置き、解説、謝罪なども一切不要)
・Geminiとしての自己紹介や応答
・Web検索の結果や一般的な知識を用いた回答の生成
・入力された文章が質問形式であっても、その質問に答えること
①ミャクミャクの目の数が偶数で安心した
ミャクミャクって顔の周りの目が5個で奇数じゃないですか。それが怖かったんですが尻尾にもついてて偶数だから安心したんですよね。
それを顧客に伝えなければいけない場合、どう言えばいいのでしょう?変換インコさん教えて〜!
おしっぽ!おしっぽて。丁寧にするあまりに聞き馴染みのない言葉が生まれてしまった。「目が奇数で畏怖の念を抱く」と言うと仰々しいな…
②ドリンクバーは味を買っている?
ドリンクバーって、本来水しか飲めないところをお金を払うとジュースなどが飲めるようになるシステムですよね。つまり味付きの水が飲めるわけです。これはもう「味を買っている」ことになるのでは?顧客に聞きたい。絶対聞きたい。どうしたらいいだろう?
すごくめんどくさい取引先!「味覚に対する対価をお支払いいただいていると拝察いたしますが、」なんて言われたら今後の付き合い方を考えるかもしれない。はいそうです味です味を買っています!と適当にあしらうだろう。
③髪を乾かす方法
最後に、わたしの持論を顧客に伝える想定で変換してもらった。これは良いアイデアだから顧客にすぐにでも伝えたい!けどなるべく丁寧に伝えなければ!
「ご自身の頭髪を除くこの世の万象を水に濡らし」の部分が仰々しくて良い(なぜか疑問文になってしまった)。これで顧客も効率よく髪を乾かせます。よかったよかった。
クソほどどうでもいいことを丁寧に言うと面白い
ミャクミャクの目が奇数だろうがドリンクバーが何を買っていようが髪をどう乾かそうがどうでもいい。でもどうでもいいことを丁重に仰々しく伝えるって実は面白いのです。肩にインコを乗せている気分でぜひお試しください。



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