FortigateでHA構成を組む!初心者でもわかる冗長化の基本と実践ステップ
「Fortigateを2台並べて冗長化したいけど、どう設定すればいいの?」
初めてHA(High Availability)構成に挑戦したとき、私もまさにこの壁にぶつかりました。
設定自体はシンプルに見えますが、細かいポイントを見落とすと切り替わらなかったり、逆にループが発生したり…。今回は、実際に現場で組んできた経験をもとに、FortigateのHA構成をわかりやすく紹介します。
1. HA構成とは? まずは仕組みを理解しよう
HA(High Availability)とは、障害時にシステムを止めないための冗長化構成のこと。
Fortigateでは2台の装置を「Master(アクティブ)」と「Slave(スタンバイ)」として動作させ、どちらかが故障しても自動で切り替わるようにできます。
構成は大きく分けて次の2種類です。
Active-Passiveモード:片方が常時稼働、もう片方が待機
Active-Activeモード:両方が負荷を分散して稼働
最初に組むなら、安定性の高いActive-Passiveがおすすめです。
2. 必要な準備と接続構成
まず、2台のFortigateを同じモデル・ファームウェアバージョンで揃えましょう。
ライセンスや設定が異なると同期に失敗します。
接続のポイント
HA専用インターフェース(例:port3など)を用意し、2台を直結
LAN/WAN側の接続構成は両方の装置で同じにする
IPアドレスは片方が管理用(例えば192.168.1.1と1.2など)
実際の構成イメージはこんな感じです:
[WAN]──Fortigate #1(Master)
│
│(HAリンク)
│
Fortigate #2(Slave)──[LAN]
3. 設定手順(GUI・CLIどちらでもOK)
GUIでの設定
System > HA を開く
“Mode”を “Active-Passive” に設定
“Group Name” と “Password” を入力(2台とも同一に)
“Heartbeat interfaces” にHA専用ポートを選択
“Override” の設定は必要に応じてON/OFF
CLIでの設定(例)
config system ha
set mode a-p
set group-name forti-ha
set password ha-pass
set hbdev port3 50
set override enable
end
設定後、セカンダリ機にも同じ内容を設定します。
get system ha status でMaster/Slaveが正しく認識されていれば成功です。
4. テストと確認ポイント
構築が終わったら、実際に障害切替テストをしてみましょう。
Master側の電源を落とす、あるいはWANケーブルを抜くと、数秒後にSlaveが自動的に昇格します。
以下を確認しておくと安心です。
セッション情報が引き継がれているか
管理画面で「Cluster is in sync」と表示されているか
diag sys ha statusで両機の状態が正常か
Tip: WAN回線の死活監視を行う場合はLink-Monitorを設定しておくと、フェイルオーバーがよりスムーズになります。
5. 運用時の注意点
HA構成では「同期ズレ」が起きることがあります。
原因の多くは、設定変更後に両機の通信が切れていたケース。
設定変更をしたときは、必ず「Cluster Sync」が完了しているか確認しましょう。
また、ファームウェアアップデート時はセカンダリから先に更新し、次にMasterを更新するのが安全です。
まとめ:
FortigateのHA構成は一見難しそうに見えますが、仕組みを理解して順番を守れば誰でも構築可能です。
最初は検証環境で何度か切り替えテストをしながら、「止まらないネットワーク」を自分の手で作ってみましょう。


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