1月26日から放送の『ブラックローズ』、出演者の皆さんのメッセージをお届けしています。
【春風ひとみさん】メッセージ
1947年敗戦からわずか2年後の日本は「生きるためのエネルギー」が渦巻いていたと思います。ただそれは、きっと明るく余裕のあるエネルギーというより、極限状況の中で噴き出す必死の生命力に近いものだったのではないかと、その時代を生き抜いた両親に思いを馳せながら台本を読ませていただきました。
この台詞の後ろにどんな音が入って来るのだろうかと想像を掻き立てられました。あの時の日本の' におい' までお届け出来たらと思って収録に挑みました。
何しろ楽しい収録でした。
放送日が楽しみでなりません。
ブラックローズって何?
共にオーディオドラマに耳没入致しましょう。
戦後80年、この作品に参加出来幸せでした。
演出担当スタッフ藤井です。春風ひとみさんには二つの役、闇市で主人公・松島(上口耕平さん)たちが通う雑炊屋を営む店主・林(リン)さんと、かつての松島の下宿先の女性当主・藤谷光子、まったく身に纏う雰囲気も社会的立場も異なる二人の女性を演じていただきました。
収録が行われた去る2025年は、戦後80年が取り沙汰されることの多い年でした。
春風さんの声に耳に預けていると、先の大戦を直接体験した世代の演劇界の先達の方々から連綿と受け継がれてきた願いを背負ってこられた、深い奥行きを感じます。
激しく悲惨な戦闘の渦中だけでなく戦争が始まる前にも終わったあとにも、どうにか生き続けようと藻掻く人々の切実な暮らしがあったのだという、あたりまえの事実に思いを馳せることを忘れたくない……。春風さんのメッセージから、そんな思いが広がりました。
『ブラックローズ』出演者メッセージ、次回は桜咲彩花さんのコメントをお届けします。
『ブラックローズ』(全10回)
~あの物語の更なる続きを、貴殿は知りたくはないか?~
【NHK FM】
2026年1月26日(月)~30日(金) 午後9時30分~午後9時45分(1-5回)
2026年2月2日(月)~2月6日(金) 午後9時30分~午後9時45分(6-10回)
★「聴き逃し」配信あり(放送から1週間)
【出演者】
上口耕平 三浦涼介 愛月ひかる 今井朋彦
横田栄司 桜咲彩花 春風ひとみ 瑞生桜子
伶美うらら 有沙瞳 丸山厚人 川口竜也
井手柚花 前田勝乃心 原口結衣
【作】
吉田小夏
【音楽】
川田瑠夏
【時代考証】
大森洋平
【スタッフ】
制作統括:桑野智宏
技術:浜川健治 山田顕隆
音響効果:林幸夫
演出:藤井靖
【あらすじ】
戦後まもない東京。焼け跡に広がる闇市が、生きるために懸命な人々の、あらゆる欲望を満たしていた。かつて通信社に勤めていた松島六郎(上口耕平)は、今はカストリ雑誌の記者として暮らし、怪奇事件の読み物を書くことで毎夜の酒代を稼いでいた。ある日、愛読者を名乗る人物から謎の手紙が届く。差出人の名は、戦死したはずの親友、白鳥菊次郎(三浦涼介)だった。手紙を読んでから悪夢に悩まされるようになった松島は、その手紙に記された約束の日、町はずれの廃墟に赴く。月明かりの下、ハーモニカを奏でる男に対面した松島は……。戦争で心に"影"を刻み込まれた人々が、それぞれの光を求める姿を描く幻想譚。
※この記事は放送後1週間までの期間限定公開です。