1月26日から放送の『ブラックローズ』、出演者の皆さんのメッセージをお届けしてまいります。
【今井朋彦さん】メッセージ
今回のオーディオドラマのキーワードの一つは「影」。私の役もその「影」を求めて、物語の中で暗躍します。
影といえば、このドラマにも登場するシャミッソーの小説「影をなくした男」。
何と私は中学2年の文化祭で、この「影をなくした男」の主人公ペーターを演じたことがあるのです。収録前に今一度読み返したのですが、当時の自分がいかに何も考えずに舞台に立っていたかがよくわかったのと同時に、多くの示唆に富んだ物語を堪能することができました。
そして中学では影をなくした方を演じた私が、今回のドラマでは影を追い求める方に回ります。「影」とはいったい何なのか。なぜ「影」を追い求めるのか。そのあたりをドラマの中で一緒に考えていただければ嬉しいです。
今井朋彦
演出担当スタッフ藤井です。思いがけず今井朋彦さんの少年時代のエピソードを伺うことができました。
そうなんです。この『ブラックローズ』は、言ってみればシャミッソー『影をなくした男』の吉田小夏さんによる本歌取りのような物語なのです。そして、戦後の闇市の外れに出現しては人々の“影”を買おうとする謎めいた紳士が、今井さんに今回お願いした役柄です。
それにしても中学生の頃にペーター・シュレミール役を演じていらしたとは!
「青春アドベンチャー」でも2024年にお送りした『影をなくした男』。主人公ペーター・シュレミール役は中川晃教さんでした。
実は今井さんには青春アドベンチャー版『フランケンシュタイン』で、怪物を創造してしまう科学者ヴィクター・フランケンシュタインを演じていただいたことがあり、舞台のミュージカル『フランケンシュタイン』でヴィクター役を務められてきた中川晃教さんとの奇縁に興奮させられました。お二方ならではの稀有な声のお芝居が成せる必然と申せましょうか。
『ブラックローズ』出演者メッセージ、次回は春風ひとみさんのコメントをお届けします。
『ブラックローズ』(全10回)
~あの物語の更なる続きを、貴殿は知りたくはないか?~
【NHK FM】
2026年1月26日(月)~30日(金) 午後9時30分~午後9時45分(1-5回)
2026年2月2日(月)~2月6日(金) 午後9時30分~午後9時45分(6-10回)
★「聴き逃し」配信あり(放送から1週間)
【出演者】
上口耕平 三浦涼介 愛月ひかる 今井朋彦
横田栄司 桜咲彩花 春風ひとみ 瑞生桜子
伶美うらら 有沙瞳 丸山厚人 川口竜也
井手柚花 前田勝乃心 原口結衣
【作】
吉田小夏
【音楽】
川田瑠夏
【時代考証】
大森洋平
【スタッフ】
制作統括:桑野智宏
技術:浜川健治 山田顕隆
音響効果:林幸夫
演出:藤井靖
【あらすじ】
戦後まもない東京。焼け跡に広がる闇市が、生きるために懸命な人々の、あらゆる欲望を満たしていた。かつて通信社に勤めていた松島六郎(上口耕平)は、今はカストリ雑誌の記者として暮らし、怪奇事件の読み物を書くことで毎夜の酒代を稼いでいた。ある日、愛読者を名乗る人物から謎の手紙が届く。差出人の名は、戦死したはずの親友、白鳥菊次郎(三浦涼介)だった。手紙を読んでから悪夢に悩まされるようになった松島は、その手紙に記された約束の日、町はずれの廃墟に赴く。月明かりの下、ハーモニカを奏でる男に対面した松島は……。戦争で心に"影"を刻み込まれた人々が、それぞれの光を求める姿を描く幻想譚。
※この記事は放送後1週間までの期間限定公開です。