退屈な日はいつも退屈な日だ。
人間を観察するのはつまらないしもう飽きたし、どうして人というのは退屈な生き物なのだろうか。
生きていてほんとに楽しいと思うのだろうか。
いや、大変な事だとは思うけれどうちとしてはそろそろ滅ぶべき一つの存在だと思ってしまう。
滅ぶべき存在……か。
うち達もそういう存在だけれど、そう簡単に滅べないのがうち達吸血鬼なのだ。
うち達と言っても、もうこの世には2体しか生き残っていないけれど。
ほんとに、どうして吸血鬼になってしまったのだろうか。
メルちゃんに誘われて……神という存在を投げ出してから一緒にフブキと興味本位でなってしまったら色んな人と戦う羽目になって……
こんなにも悲しい運命というには自業自得だけど……
「はぁ……」
「ミオ?」
「ん?どうしたの?フブキ」
「いいや、ミオが落ち込んでるからどうしたのかなーって」
「それは……そんなことないよ?」
「ほんとー?ミオは落ち込み癖があるからな〜」
「むー……」
うちはフブキを見つめる。
いつもの服装に吸血鬼のマントを羽織っていてとてもかっこよく思える。
こういう姿を見たかったから吸血鬼にさせてしまったのかもしれないな。
どうしてほんとに神様を投げ出すようなことをするなんて……思わなかったなあ……
そう、未だに思う。
「大好きだから、か」
「うん?」
「んーん、なんでもなーい」
「えー、教えてよー」
「んー?やだー」
「もー、おーしーえーてー」
「えへへぇやだもーん」
言えるわけが無い。
だって、うちはフブキが大好きだから眷属にしてしまったんだ。
常人ならありえないのだろうけれど……何をしているのかって言われることをしていたんだな。
なるほど……畜神なんて呼ばれてたけど……こんなにも酷いことをするとか……ほんとにド畜生だなと自分でも思ってしまう。
「フブキは、後悔してない?」
「え?」
あ、やばい。
不意に聞いてしまった。
でも、うちはほんとに最低な事をしていたのだからこそ後悔が残っているのかもしれない。
いや、それでもいい。
残っていたとしても……フブキが傍にいれば……これでいいのだ。
「白上は後悔してないよ?」
「え……?」
「後悔もしてないし、こうしてミオの眷属になれて……ほんとに良かったよ?」
「フブキ……」
「だから、悲しまなくて……いいんだよ。ミオ」
「ありがとう……ありがとうね、フブキ……」
フブキは、優しくうちのことを抱きしめてくれた。
ほんとに……この子はウチのこと好きすぎだよ……
それが嬉しかったからなのだろうか……うちは眷属にさせてしまった……そんな事をしてしまったが故に100年以上もの間生き続けることになったのかもな……
「フブキ」
「うん?」
「愛してるよ、フブキ……」
「うん、白上も……ずーっと、愛してるよ。白上のご主人様」
「えへへ……」
うち達は離れることなんてない。
未来永劫、この世界が滅びるまで……それかうち達の寿命が縮まるまで……ずーっと居続ける。
それが、うちの贖罪だから。
終わり