日常で小数の計算をする機会は、あまりないものです。
特に「小数の割り算」は、社会人になってからしたことがないという人が多いのではないでしょうか。
今回の問題では、そんな小数の割り算の計算ルールがカギになります。
問題
次の計算をしなさい。
10.2+8.4÷0.2
解答
正解は、「52.2」です。
どうしても割り算の方法が思い出せなかったり、小数点の位置を間違えてしまったりした人は、ぜひ次の「ポイント」をご覧ください。
÷0.2のように、小数で割るパターンの割り算ではどのように計算を進めたらよいのかが分かりますよ。
ポイント
今回の問題のポイントは、「小数の割る数を整数にして計算すること」です。
まず、この式は足し算から始まっていますが、最初は割り算からする必要があることを確認してください。
10.2+8.4÷0.2
その理由は、次の計算順序のルールを見ると分かります。
<計算順序のルール>
次の順序で計算します。
1.括弧の中※括弧には()や{}などの種類があります。
2.掛け算・割り算
3.足し算・引き算
※同じ優先順位の計算がある場合は、左から計算します。
割り算は、足し算よりも先にすることになっていますね。10.2+8.4から計算してしまうと、まったく違う結果が出てしまうので要注意ですよ。
さて、8.4÷0.2のような「割る数が小数」の割り算は、割る数の小数点を整数になるまで右に移動してから計算をします。
0.2なら2にするわけです。このような小数点の移動は10を掛けることで可能になります。このとき、割られる数にも同じように10を掛けることを忘れてはいけません。
具体的には、次のように計算します。
10.2+8.4÷0.2
=10.2+(8.4×10)÷(0.2×10)←割られる数と割る数に10を掛ける
=10.2+84÷2←整数で割る割り算になる
=10.2+42
整数で割る割り算に変形できたら、そのまま割り算すればOKです。
また残りの足し算は、各桁を足せばよいですね。42=42.0と考えると、小数点の位置をそろえやすくなりますよ。
10.2+42
=10.2+42.0←小数点の位置をそろえて各桁を足し算
=52.2
これで答えが出ましたね。
8.4÷0.2=84÷2となる理由
今回の計算では、8.4÷0.2の割られる数と割る数に10を掛けて、84÷2としました。しかし、8.4÷0.2と84÷2は一見違う式に見えます。この二つの式がイコール関係になるのはなぜでしょうか?
実は、割り算では、割られる数と割る数に(0以外の)同じ数を掛けても計算結果は変わりません。
最後に、その理由を考えてみましょう。
a÷b(bは0以外の数)という割り算は、分数のa/bで表せます。分数では、分子と分母に同じ数を掛けても大きさは同じになります。
この分数の性質を使って、8.4÷0.2=84÷2が成り立つことを確認しましょう。
8.4÷0.2
=8.4/0.2←分数にする
=(8.4×10)/(0.2×10)←分子と分母に10を掛ける
=84/2
=84÷2←割り算に直す
こうすれば、8.4÷0.2=84÷2となるまでの過程が分かったのではないでしょうか。
まとめ
小数で割る場合、まず割る数を整数にするにはどんな計算をしたらよいかを考えましょう。
割る数が0.2なら×10をすれば整数の2になります。一方で0.02なら×100をします。小数点以下の桁数に合わせて掛ける数は変えましょう。
このとき掛けた数は、必ず割られる数にも掛けてください。割られる数と割る数に同じ数を掛ければ、割り算の答えは元の式と変わらなくなるからです。整数で割る形になったら、そのまま計算して答えを出してください。
しばらく使っていない計算方法は、どうしても忘れがちになります。引き続き、他の計算問題にもチャレンジして、忘れている計算方法はないかを確かめていきましょう。
※当メディアでご紹介する数学関連記事において、複数の解法をもつものもございます。あくまでも一例のご紹介に留まることを、ご了承ください。
文(編集):VY
数学とIT技術学習が趣味のWebライター。実用数学技能検定2級と数学教員免許を取得後、家庭教師や学習支援スタッフとして数学指導を行ってきた。文系と理系の別、年齢にとらわれない、誰でも楽しめる数学解説作成を目指している。
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