高級魚尽くしが550円でも“客ゼロ”の衝撃 結局は賄いへ…「ここまでしても人が来ない宿」驚きの事情とは
「一番驚いたのが、直売所でアジが10匹100円で売られてる光景」
しかしながら、“西の果て”の五島列島に、短いスケジュールですぐに泊まりに行くことは難しい。自虐投稿にはこんな意図があるという。 「それはもう、移住者を増やしたいという一言に尽きます。自分が思う島の最優先課題を、自分のできるスケールでやっている感じです。いいなーと思ってもふらっと行けない場所にあるのは厳然たる事実なのですが、でも住んでしまえばそれが日常で、そこに移住する価値を感じる人も少なからずいるだろうと思っています。自分がその一人なので。あんまり移住者増えたら魚の値段上がっちゃうのかもですが(笑)。でも移住者が倍に増えてもたぶん(人口が)減る速度の方が早い気がするので、出し惜しみせずやろうと思ってます」 これでもかと地元の魚を詰め込む「550円定食」を始めて、8か月以上が経過した。「かれこれ8か月、たぶん120回以上提供していて、フォロワーの人たちもそろそろ、本当にバグった場所なんだと思い始めてるんじゃないかなと……。実際、僕の情報で来島して、直売所のお魚の安さを見て、移住決めた方もいらっしゃいます(笑)。もちろん安売りを魅力にするのが良い方法とは思ってなくて、ただ、実際に島に来て自分が一番驚いたのが、直売所でアジが10匹100円で売られてる光景だったので、数ある過疎地域の中でもそれは大きな強みだなと思って発信しています」。ユニークなSNS発信への思いを語る。 続ける秘訣(ひけつ)については「季節に逆らわず、あいさつを欠かさず、あと、手に入ったものを工夫することだと思ってます。アジしかないときは、背伸びせずアジしか出しません(笑)。でも五島のきれいな海で育ったとれたてのアジは、本当に別物なくらいおいしいです。一応うそにならないよう、食材は550円の予算内でやり繰りはしていますが、毎回広告費をかけてると思えば、そんなに心の負担なく淡々と提供できます」。これからも「550円」を続けていくつもりだ。 一連の反響を受けて、島の今後にも思いをはせているといい、「歴史も深く、絶景だらけで、ご飯もおいしく、そして離島の中では思ったより不便じゃない場所です。在宅ワークが中心の方や、転職・休職中の方、町はどこも人手不足なので、仕事もわりとすぐ見つかると思いますし、役場で案内もあります。町でお試しの家具付き短期移住支援もやっています。クエを近所の人からお裾分けされる日常を味わいたかったら、ぜひ移住を検討してみてください」とメッセージを寄せた。
ENCOUNT編集部/クロスメディアチーム