まどろっこしくても法による正義を 逆風下のICC、赤根所長の訴え
ロシアによるウクライナ侵攻や、米国によるベネズエラ攻撃、そしてグリーンランドの「領有」を公言するトランプ大統領の圧力――。国際法に支えられた世界の秩序を揺るがす事態が相次いでいる。
こうした潮流のなかで、国際社会における重大犯罪を国際法に基づいて裁く国際刑事裁判所(ICC、本部=オランダ・ハーグ)が厳しい逆風にさらされている。一時帰国した赤根智子所長に、現在の国際環境をどう受け止めているのか聞いた。
――米国が1月3日、ベネズエラを攻撃しました。どのように見ていますか。
主権国に踏み込み、大統領夫妻を連れ去った映像を見て、大きな衝撃を受けました。
ICCはベネズエラに関し、二つの事態を扱ってきました。
一つは2018年、ICC加盟国のアルゼンチン、カナダ、コロンビア、チリ、パラグアイ、ペルーから付託を受け、ICCの検察局によって捜査が始まっているものです。ベネズエラ国内で行われたとされる拷問や性的暴力などの人道に対する罪についてです。昨年にはエクアドルからも付託を受けました。
二つ目は20年、ICC加盟…
- 【視点】
手間暇のかかる「法の支配」より「手っ取り早い正義」を好む風潮は、残念ながら日本の中でも広がっているのではないか。そんな中でも、どんなに時間がかかろうとも、法に基づき正義を実現する、という赤根さんの信念と正義への信頼に圧倒される。 米国か
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