再生医療の細胞加工施設に改善命令 厚労省、ずさん管理で
再生医療の材料となる細胞を加工する区域内で基準を超える菌が頻繁に検出されたのに対応を怠るなど管理がずさんだったとして、厚生労働省は23日、「コージンバイオ埼玉細胞加工センター」(埼玉県坂戸市)に、再生医療等安全性確保法に基づく改善命令を出した。
同センターで加工した細胞を投与された患者が死亡する事案が昨年8月に発生し、関連する細胞の製造を停止する緊急命令が出ていた。
同省は昨年9月に立ち入り検査を実施。同年7、8月に細胞加工の区域内で管理基準を超える量の菌を頻繁に検出したとの記録があったが、センターは報告や清浄などの対応をせずに製造を続けていた。他にも原料の品質管理の不備や、手順書で定めた年1回の細胞加工物の品質点検を行わないなど複数の違反が確認された。
同省は「安全性の観点で重大な懸念がある」とし、清浄の徹底や菌の量が基準を超えた場合の対応の順守などをセンターに求めた。患者の死亡原因の調査も続けている。
昨年8月、東京都中央区の「ティーエスクリニック」で自由診療の再生医療を受け、本人の脂肪由来の幹細胞を投与された50代女性が急変し死亡。センターは関連する細胞の製造を一時停止する緊急命令を受けた。クリニックは事案発生直後に名称を変更した後、昨年11月に医療機関の廃止届を出した。〔共同〕
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