最近、いろいろな方と話していて感じることは、製造業で増えてるのは「人が足りなくて忙しい」ではないということです。
『余裕が作れているという環境』という幻想を、
間接部門に押し付けてる構造ではないでしょうか。
直接部門への改善では、「前工程に負荷を押し付ける」「カンコツ依存」は昔からあります。
ただ、成果物(直接費、不良率、停止時間など)で露呈することから良くも悪くも問題が見えます。
一方、間接部門改善は成果が見えにくいです。
DX・標準化・兼務化・監査対応で「やるべきこと」は増えるのに、抱えている案件に上限がなく、ばらつきも大きいことから、結果として、「余裕は現場の工夫で捻出してね」になり、モデルケース依存から属人化が進むわけです。
さらに厄介なのは、間接改善が「否定しない文化」で走りやすいことです。
成果が見えづらいということは、小さく試す→評価→展開というトライが行われにくく、検証フローもないまま走るので、「やると決めたからやり切る」が目的化して、実装の負債を特定個人が引き受けることになります。
できない結果は「仕組みの容量不足」ではなく「個人の力量」にとみなされ、仕組みはあるのに使い手が悪いとされ、残業や手戻りが増えるだけなところも多いのではないでしょうか。
間接に余裕がなくなると、直接も詰まりはじめます。
標準化・治具/設備対応・品証の壁打ち・再発防止策の立案・変更管理など、全て間接の余裕があって初めて回るからです。
そもそも余裕が生まれているかどうかは「投入人数」ではなく「抱えてる案件数と優先順位の決め方」と「完了条件の定義」の問題です。
ここが設計されてないなら、リソースを足しても詰まるのは当たり前です。
定常作業ですら改善が難しいのに、非定常作業の連続である間接部門で成功し続けるわけがありません。
間接部門の改善は、『現場が頑張る』ではなく、
•案件の上限設定
•優先順位の決定権者の明確化
•完了条件と成果物の標準化
•検証フローの設計
このあたりを仕組みとして用意しないと、組織が疲労破壊することにもなりかねないと思います。