(過去記事1)で
「週刊女性」の記事中にある次の文言を批判した.
石丸氏は「究極的にはですよ。あと100年か200年かかると思うんですけど」と前置きしつつ「たとえば、一夫多妻制を導入するとか、遺伝子的に子どもをうみだすとか」と大胆な提言を行った。
番組聞いていれば分かるが,そんな提言は行っていないのである.
むしろ,石丸氏ははっきり,
「それをやろうと思ってない」
と明言しているのだ.
上がその発言をしたテレビ番組の切り抜きだ.(タイトルにある「一夫多妻制を提言」はミスリードだ.動画本体を見てほしい.)
その場にいた田嶋陽子氏ですら一夫多妻制反対意見は言ってない.そりゃそうだ,誰からも提言されていないのだから.
そこで私は(過去記事1)で次のように書いた.
こういう週刊女性のような記事のことを「悪意のあるイチャモン」という.
まず,
(A)一夫多妻制や遺伝子操作で少子化問題が解決するだろう
という主張と
(B)一夫多妻制や遺伝子操作を実行しよう
という主張は別なのだ.
そして石丸伸二氏はこの(A),(B)のどちらも主張していない.
特に(B)は「やろうと思っていない」と明確に否定している。
・少子化問題は解決がとても「難しい」.
これが言いたかった命題だ.ただこれだけだと「難しい」の程度が伝わらない.
・「とても難しい」というがその困難さは例えばどんなものか?
・例えば「2024年現在の日本における倫理的バリア」や「2024年現在の日本ないし世界における科学技術バリア」などがあるだろう.
・前者の例としては例えば「一夫多妻制」,後者の例としては例えば「遺伝子操作による人間の出生」をあげた.
これだけなのだ.
「一夫多妻制も遺伝子操作もすぐに実現可能だ」と考える人がいたならこの例え話は通じないが、そう考える人はパネラーの中にいないだろうという前提であり、それは成立している。だから「難しさ」の説明としてその二つを出したわけだ。
解決するとしたら、現在の倫理的バリアないし技術的バリアなどがなくなる数100年後になるだろう。そのくらい難しい、という話なのだ。
例えば,
・現状では,GDP世界3位の日本が近未来においてGDP世界1位になるのは「とても難しい」
・どのくら難しいかというと「世界がひっくり返る技術上産業上のブレイクスルーが起こる」か「日本の新生児数が昨年の倍になる」とか,そのくらい想定外のことが起きない限り,GDP世界1位にはなりえない.
ということだ.
言いたかったのは「とても難しい」ということであって,
「ブレイクスルーが起こる」とも,「新生児数が大幅に増える」ともどちらも言っていない.
「今現在では起こることが予期できないようなこと」が起きない限り無理だろう,ということだ.
こんなことは国語として簡単なことだ.
上では「週刊女性」は雑なネット記事の寄せ集めなので,典型的な低能煽り記事だ.
そんな記事の特徴は(過去記事2)で書いた.
・攻撃対象者への攻撃発言は,沢山の人が言っている意見であると主張
・攻撃対象者の擁護発言は,カルト的少数派の意見であると主張
・自分の具体的な意見が無い.
・代替案が無い
「石丸現象」の失敗=伊藤智永
その出だしが以下.
今や国家目標と化している出生率向上、その対策として、一夫多妻制導入や遺伝子操作を提案する自称「政治家」を初めて見た。東京都知事選で約165万票を獲得した石丸伸二氏である。
この記者はどこで「見た」のか?それは伊藤氏の妄想の中だろう.
ちょっとこれは毎日新聞社としても伊藤氏に処分を下すべきだと思う.
政治家が講演会などでちょっと口を滑らせて失言しようものならとことん叩くマスコミだが,
身内のことは徹底的に甘い.
ただの週刊誌のライターではない.「毎日新聞社の編集委員兼論説委員」である.
伊藤智永
編集委員兼論説委員
記者歴30余年。平成の日本政・官界を担当してきた。ジュネーブ特派員として2010年、アラブ民主革命やギリシャ経済危機の現場を歩く。著書に「靖国と千鳥ケ淵」(講談社+α文庫)「忘却された支配」(岩波書店)他。
1962年生まれ.62才か.東京大学文学部卒,1986年毎日新聞入社だから,入社して38年半してこのレベルか.
ただ伊藤氏は毎日新聞社を定年退職し,今は契約記者としての記事らしい.
政治学者と対談もしているのだから,石丸伸二氏と対談でもしたらどうか.
まあ,全く勝ち目がないから出てこないだろうが.恥ずかしいだろうし。
毎日新聞は現在でもこの記事を公開し、冒頭で上のような不適切記述をし、後半を有料として金銭を稼いでいる。
一記者にとどまらず毎日新聞社にも重い責任がある.
(過去記事1)
(過去記事2)