2026年1月、動物愛護活動家としても知られる女優の杉本彩氏(57歳)が、ペットショップ大手「Coo&RIKU(クーアンドリク)」の外部委託コンサルタントから名誉毀損で訴えられていた裁判の判決が確定した。結果は杉本氏の勝訴。杉本氏が行ったのは、週刊新潮の記事のリンク(URL)をX(旧Twitter)や自身のブログに貼り、問題提起をしただけだった。リンクを貼っただけで被告になる――そのリスクを浮き彫りにした裁判となった。
週刊新潮と「クーアンドリク」外部委託コンサルタントとの裁判では、現場で猫の体調悪化が放置されていたことが「真実」として認定された。なぜ、命を預かる現場でこのような事態が起きてしまうのか。
前編記事『女優・杉本彩が「ペットショップのコンサルタント」との裁判に勝訴…!「記事リンクをXに貼っただけ」で提訴された「異例裁判」の内容』に続き、杉本氏に取材した。
「利益」のために「福祉」が切り捨てられる
杉本氏は、個人の資質だけでなく、ペットビジネスが抱える構造的な問題こそが元凶だと指摘する。
「動物の目線に立って動物福祉をきちんと守ろうとすれば、どうしてもコストがかかります。つまり、利益の最大化を優先するなら、福祉を切り捨てるのが一番の近道なのです。動物はすぐに成長してしまいますから、事業者にとって『商品価値』が高い時期は、ほんの1ヵ月程度しかありません。その短い期間で売り抜くビジネスモデルだからこそ、福祉が置き去りにされてしまうのです」
「商品価値」が高いのは、幼く、小さく、かわいい時期だけ。その短い期間に販売するために、大量生産と流通が繰り返される。これが現在のペットビジネスの根幹にあると杉本氏は語る。
かつては「引き取り屋」と呼ばれる業者が、不要になった繁殖犬・猫などを安値で引き取り、劣悪な環境で死ぬまで放置するという事件も発生した。法改正で規制は強化されたが、いたちごっこは続いているという。
「規制が強化されても、法律の抜け道を探して、新しい受け皿を作っていく。本当に終わらないんです、動物の搾取というものは」(杉本氏)