時代の正体 差別禁止法を求めて
群馬県、29日から朝鮮人追悼碑を強制撤去へ 「ヘイト行政」高まる批判
社会 | 神奈川新聞 | 2024年1月28日(日) 09:00
朝鮮半島を植民地支配した日本の加害の歴史を反省し、友好を願う朝鮮人追悼碑を群馬県は行政代執行で強制撤去する。29日から2月11日まで碑がある公園を封鎖して作業を行う。差別・排外主義をあおる歴史否定を自治体が行う「ヘイト行政」に批判が高まる。
高崎市の県立公園「群馬の森」にある追悼碑は2004年、市民団体が建立した。太平洋戦争中、日本は国策として多くの朝鮮人を強制的に働かせ、非人道的な扱いで命まで奪った。群馬県内の炭鉱や軍需工場もその現場となった。
碑はそうした過ちを繰り返すまいと誓い、アジアの平和と友好を願うもの。ところが県は14年、設置許可を更新しなかった。設置者の市民団体が碑の前で開いた集会で「強制連行の事実を訴えたい」などの「政治的発言」があったというのが理由。
市民団体は裁判を起こしたが、22年に県の処分を容認する判決が最高裁で確定した。県は行政代執行の実施を通告し、撤去費用3千万円を請求するとしている。
市民団体「『記憶 反省 そして友好』の追悼碑を守る会」が20日、撤去反対を訴えた集会には県内外から約250人が参加。アーティスト有志が募った碑の存続を求める署名約4300筆も26日に提出された。
山本一太知事は25日の定例会見で「設置者がルール違反を繰り返した。法治国家なので最高裁の判決に従って粛々と代執行をする」と強調したが、最高裁判決は碑の撤去を求めているわけではない。