ひとり出版で本を作ってみた、その一歩先を、作家の二人と考える冊子『ひとり出版流通攻略ガイド』を刊行しました。
誰もがZINEを作って即売会などで販売できるようになった今、その先の流通をテーマに、小説家・海猫沢めろんさんと江藤健太郎さんに語り合っていただきました。お二人は今年、商業流通を可能にするISBNコードを取得して自分の小説を出版しています。
同様に、ひとりで出版活動を行う8つの出版社・レーベルへのアンケート、本を作って流通させてみたいと考えている方に向けた参考図書、そして海猫沢めろんさんと江藤健太郎さんによるコラムを収録した、流通を考える入り口となる冊子です。
攻略ガイドと銘打っていますが、攻略方法は人それぞれ。規模や目的によって異なります。本を作る人がそれぞれの目的に合った方法を選択するためのガイドブックです。
B6判無線綴じ106ページ 2025年11月23日発行. タコシェ 1300円(税込)
個人出版や同人誌から商業書籍、編集・デザイン・販売と出版に関する一通りのことはやってきた氷河期世代の作家・海猫沢めろんさんと、学生時代から文学賞に応募するも手応えなくひとり出版に舵を切り初単行本を爆誕させた新人・江藤健太郎さん。経緯は異なるものの、同時期に自身の作品を商業ベースで出版した二人に、ISBN取得に至る経緯、やってみてわかった事などを中心に、ひとり出版をたっぷり語っていただきました。
ほか注目のひとり出版社&レーベルへのアンケート、参考図書やコラムで印刷・出版・流通の実際や基礎知識をガイドします。自分の手の届く範囲から一歩先に本を届けてみたいあなたに!
70ページ超の対談部分は、自身が起したひとり出版社・泡影社から『ディスクロニアの鳩時計』を出した海猫沢めろんさんと、同じくひとり出版社のプレコ書房から『すべてのことばが起こりますように』を出した江藤健太郎さんによるもので、生活や執筆の場も兼ねた事務所で出版するがゆえのお悩みから、流通システムの問題まで自由に語っていただいています。
時々出てくる、耳慣れない用語については、同じページに註を入れて、出版流通初心者にも読み進めやすいよう工夫してみました。書き手でありひとり出版も手がける二刀流デザイナー飯村大樹さんの親切設計で、本文と註をストレスなく往復できるデザインになっています。
アンケートは、ひとり出版社・レーベルを運営する8人に書籍流通について伺いました。お答えいただいたのは、石原書房、H.A.B(エイチアンドエスカンパニー)、シカク出版、書肆マガジンひとり、点滅社、東京荒野、原田専門家、双子のライオン堂です。
また、最近の出版事情を紹介した実践的な参考図書も巻末に付しました。
表紙のイラストは、台北を拠点に活動をする香港出身のアーティスト智海(Chihoi)さん。本の書影を描いたカヴァー画集『夢的書』など、紙の本への愛情が深く、台湾人アーティストSon Niさんとともに印刷や製本にこだわった出版レーベルnos:booksを運営しています。本作は、お札で紙を買って、その紙に描いて印刷をして本を作り、販売して得たお金(お札)で紙を買ってという繰り返しを描いた「PAPER FOR PAPER 紙換紙」という作品です。
海猫沢 めろん
1975年生まれ。高校卒業後、紆余曲折を経て上京。文筆業に。2004年『左巻キ式ラストリゾート』でデビュー。『愛についての感じ』で第33 回野間文芸新人賞候補。『キッズファイヤー・ドットコム』で第39回野間文芸新人賞候補、第59回熊日文学賞受賞。2025年ひとり版元「泡影社」を設立、『ディスクロニアの鳩時計』刊行。
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江藤 健太郎
1999年 神奈川生まれ。会社員。2019年から小説を書く。2025年ひとり出版レーベル 「プレコ書房」を立ち上げ、初小説集『すべてのことばが起こりますように」を自ら刊行。現在、第2作品執筆&制作中。2026年春刊行予定。名作の復刊計画も構想中。好きなものは、魚。
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デザイン 飯村 大樹
1995年 茨城生まれ。フリーランスのブックデザイナー。
まだやったことのない人文書をデザインする野望を静かに温めながら、ZINEから一般書籍や雑誌のデザインなどを幅広く手がける。自らもエッセイを執筆し『失われた「実家」を求めて』『サッド・バケーション』を自主制作する。
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編集 碇 雪恵
1983年 北海道生まれ。出版取次や出版社勤務を経て、現在はライター時々編集。自身の出版レーベル「温度」から『35歳からの反抗期入門』、二村ヒトシ『AV監督が映画を観て考えたフェミニズムとセックスと差別と』などを刊行。近著に『本の練習生』(双子のライオン堂)。新宿ゴールデン街「月に吠える」やタコシェでも働いている。
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挿画 智海 Chihoi
1977年香港生まれ。幼少期から絵を描き、大学時代に漫画やイラストを発表し、香港の新聞や雑誌に掲載されるほか、海外のアンソロジーにも収録される。
著書に漫画『図書館&我和我聖人』、『大騎劫-漫画香港文学』(江康泉との共著)、『灰掐』(鴻鴻との共著)、『黙示録』、『花花世界』シリーズなど。作品はフランス、イタリア、カナダ(英文)、フィンランドで翻訳・出版されている。画家としても活動し、展覧会に参加。現在、台北に在住し、Son Niとともにnos:booksを運営、活版やリソグラフを取り入れた美術出版を手がける。
公式サイト>>>
【訂正とお詫び】
初版において99ページの参考図書で、「よはく舎」さんのお名前を「よはく社」と誤って表記してしまいました。
誠に申し訳ございません。
よはく舎さんおよび関係者の皆様、読者の皆様にお詫び申し上げます。増刷時に訂正いたしました。
お取り扱い店
タコシェの実店舗、オンラインショップ、著者や編集者のイベント以外に、各地の書店さんでお求めいただけます。
一般流通書籍ではないので、以下のお店でお求めください。
在庫状況は各お店でご確認願います。
東京
○タコシェ(中野) 実店舗 オンライン
○双子のライオン堂(赤坂)実店舗・オンライン
○SHIBUYA PUBLISHING & BOOKSELLERS(渋谷)
○BREWBOOKS(西荻窪)
○古書ビビビ(下北沢)
○模索舎(新宿)
○機械書房(本郷)
○ビーナイス(オンライン書店)
○B&B(下北沢)
○文喫 六本木(六本木)
○書肆 海と夕焼(保谷)
○芳林堂書店(高田馬場)
○三省堂書店神保町本店(小川町仮店舗)(神田)
○誠品生活日本橋(日本橋)
○twililight(三軒茶屋)
○BOOKSHOP TRAVELLER(祖師谷)
○YATO(両国)
○青山ブックセンター本店(表参道)
○COUNTER BOOKS(学芸大学)
○コ本や(江戸川橋)
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北海道
○本と喫茶 NOMAD BOOKS(札幌)
青森
○TSUNDOKU BOOKS(十和田)
岩手
○BOOKNERD(盛岡)
宮城
○裂け目(仙台)
○火星の庭(仙台)
○曲線(仙台)
群馬
○水紋(前橋)
○REBEL BOOKS(高崎)
栃木
○KMGWBOOKS(宇都宮)
埼玉
○たいやき書房(さいたま市)
○つまずく本屋ホォル(川越)
千葉
○lighthouse(幕張)
神奈川
○ポルベニールブックストア(鎌倉)
○有隣堂キュービックプラザ新横浜店(横浜)
○南十字(小田原)
長野
○電線の鳥(松本)
岐阜
○カクカクブックス(那加)
愛知
○ブタコヤブックス(名古屋)
○ON READING(名古屋)
○TOUTEN BOOKSTORE(名古屋)
○七坪書店(安城市)
三重
○リモートブックス(四日市)
石川
○if you(金沢)
京都
○ホホホ座浄土寺店(浄土寺)
○余波舎 / NAGORO BOOKS(西陣)
○誠光社(河原町丸太町)
○京都CAVAブックス(出町柳)
大阪
○本のすみか(北加賀屋)
○FOLK old book store(堺筋本町)
奈良
○本屋とほん(大和郡山)
兵庫
○ASOBU KAPPAN(淡路島)
○Poyarn(姫路)
広島
○BOOK PARK CLUB(広島)
鳥取
○汽水空港(東郷湖ほとり)
香川
○本屋ルヌガンガ(高松)
徳島
○まるとしかく(脇町)
○本や学びやmerkki(徳島市)
福岡
○BOOKSHOP 本と羊(福岡)
○ブックバーひつじが (福岡)
○本のあるところ ajiro(福岡)
○テントセンブックス(福岡)
熊本
○古書と新刊 scene(熊本)
鹿児島
○OWL(鹿児島)
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2026年1月発行記念イベント〜アーカイブあり
去る1月11日(日)に、高円寺のPunditにおいて出版記念のトークイベントを開催しました。
本では語り尽くせなかった、書店営業のことなどを中心にひとり出版の制作や販売・流通について著者二人の体験を交えてディープにお話を伺いました。
海猫沢めろんさんは、同人誌の即売会などで地方をまわる際に趣味の書店巡りをしながらご挨拶していたことが営業の助けになったと。新人の江藤さんは営業用のリリースを作成したとのことで、詳細を公開していただきました。また、書店側からも、こんな事を教えて欲しい、用意して欲しいという点をまとめました。
アーカイブ視聴は下のバナーから1/25までご購入いただけます。



ブロードウェイに行くたびに、タコシェは必ずのぞいて帰っていました。 中古CD屋やDVD屋がほぼ無くなってしまい、最近はめっきり中野まで足を伸ばすことは少なくなってしまいました。 90年代の音楽を絡めて書きました拙著「STILL…〜心に茨を持つ中年〜」の中でも、勝手ながらタコシェについて触れ…