開示証拠の公開禁止「取材制限に」
日本新聞協会は16日、刑事裁判をやり直す再審制度の見直しに関する見解を発表した。検察が開示した証拠を外部に公開することを禁じる「目的外使用」の禁止規定をめぐり、罰則をつけることに反対し、報道機関への情報提供には規定を適用しないよう求めた。 【写真】「ブラックボックスになる」と訴える江川紹子さん この規定は、検察が開示した証拠を刑事手続きやその準備以外で使うことを禁じるもの。例えば、袴田巌(いわお)さんの再審無罪の決め手になった「5点の衣類のカラー写真」を、弁護側が報道機関や支援者にそのまま公開することができなくなる。 通常の刑事裁判にも同様の規定があるが、通常の刑事裁判は公開されて傍聴できるのに対し、再審請求審は非公開だ。声明はこの違いを踏まえ、「(再審請求審では)証拠の内容を検証することは困難で、同じ扱いをすべきではない」とした。 さらに、罰則を科せば弁護士らを萎縮させて、公益目的で証拠を公開する行為までためらわせることになり、「再審請求審をさらに不透明にしかねない」と指摘。罰則をつけることに反対した。 そのうえで、報道機関への情報提供にも規定を適用すれば、「取材・報道の実質的制限につながり、国民の知る権利に奉仕する役割が十分に果たせなくなる」として、適用除外を求めた。 法務省は昨年12月、法制審議会(法相の諮問機関)の部会に示した検討資料で、証拠の目的外使用を禁止し、罰則を設ける案を明記した。法制審案は2月にまとまる見通しだ。(二階堂友紀)
朝日新聞社