バンガード運用責任者、日本の超長期債買い停止-衆院解散発表前に
- クートニー氏、アクティブ運用する約5000億ドルの債券資産に関与
- 「最悪の事態」と警戒-買い再開は節度ある財政支出などが不可欠
Sanae Takaichi during a news conference the prime minister’s office in Tokyo on Jan. 19.
Photographer: Rodrigo Reyes Marin/Zuma Press/Getty Images
日本国債の強気派として知られるバンガード・アセット・マネジメントのシニアファンドマネジャーが、2026年初に日本の超長期国債に対する持続的な買い入れを停止した。
日本の超長期国債利回りは、高市早苗首相による衆院解散と消費減税の表明を受けて約30ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇し、過去最高水準を記録。バンガードの買い入れ停止はこうした債券市場の混乱に先立つ判断だった。
バンガードのアクティブ運用ファンドで国際金利責任者を務めるアレス・クートニー氏は「日本の超長期国債利回りにとって最悪の事態だ」と指摘。「財源の裏付けのない財政支出には限界がある」と述べた。
バンガードがアクティブ運用する約5000億ドル(約79兆円)の債券資産の管理に携わる同氏は、日銀の追加利上げでイールドカーブ(利回り曲線)がフラット化し、超長期債需要が高まるとみて超長期債に投資してきた。10月の高市政権発足を受けた利回り上昇局面でも多くの投資家は買いを継続したが、直近の利回り急上昇とボラティリティーの高まりによって投資家のリスク許容度が試されている。
日本の長期国債利回りは上昇を続ける
Sources: Bloomberg
クートニー氏によると、20日の20年債入札での需要低迷や、日本の生保会社による超長期債売却の動き、財政拡大を巡る「ノイズ」が重なり、30年債利回りの急上昇を招いたという。
日本国債は21日の荒い値動きの中で下落分を一部取り戻し、30年国債利回りは14bp低下の3.74%となった。
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投資家の懸念を強めたのは、衆院の過半数維持を狙った食料品の消費税減税案だ。これが拡張的な財政政策への警戒感を改めて呼び起こした。
消費税が日本の歳入の20%超を占める中、クートニー氏は消費減税が「政府の財政状況に重大な影響を及ぼす」と語った。
もっとも、全てのファンドマネジャーが慎重姿勢に転じたわけではない。アリアンツ・グローバル・インベスターズの上級ポートフォリオ・マネジャー、ランジブ・マン氏は「日本国債でポジションを構築する潜在的な機会について、積極的に議論している」と指摘。パシフィック・インベストメント(PIMCO)のアンドリュー・ボールズ氏も市場のボラティリティーを好機と捉える姿勢を示している。
バンガードのクートニー氏は、買い入れ再開の条件として、節度ある財政支出への転換や、3月または4月の利上げにコミットする日銀のタカ派姿勢が不可欠との認識を示した。
原題:Vanguard’s Koutny Backed Away From Japan Bonds Before Rout (2)(抜粋)
— 取材協力 Mia Glass Greg Ritchie