転居届を出したらNHKが訪問? 郵便局の“個人情報転写式”用紙に疑念の声…日本郵政の見解は
20年以上から導入…目的については「利用者の利便性向上の観点から」と説明
今月13日、あらためて日本郵政本社の広報宣伝部に質問状を送ったところ、15日になって文書で回答が寄せられた。 転居届に複写式でNHKの住所変更届が付属している仕様について、いつ頃から、どのような目的で導入されたものかという質問に、同社は「郵便局でのNHK住所変更届の窓口取扱は、平成9年(1997年)11月より開始いたしました。当初は転居届の用紙とは別にNHK用の住所変更届用紙が設置されていましたが、平成15年(2003年)4月から利用者の利便性向上の観点から、転居届とNHK住所変更届を一度の記入で複写作成する方式を平成16年(04年)10月より全国の郵便局で実施し、現在に至ります」と回答。利用者の利便性向上のため、20年以上前から行っている仕様であると説明した。 また、お客様サービス相談センターの担当者が話した「転居届の提出があったという事実についてはお伝えする可能性がある」という受け答えについては、「転居届の有無およびその記載内容等につきましては、届出をされた方または転居された方(これらの方々の代理人を含みます)以外の第三者からお問い合わせがございましても、裁判所発行の令状に基づく差押え等、法令に基づく照会があった場合を除きお答えすることはございません」と一部を否定。 その上で「なお、転居届の届出時に転居事実の確認に関する同意事項にご同意いただいた場合は、その内容に基づき、転居の事実確認に必要な範囲で転居者が転居された事実及び転居情報(提出者及び転居者の住所・氏名を含む)を、転居届の新住所及び旧住所にお住まいの方、その他関係人(※)にお伝えする場合がございます。この場合、お伝えする情報は旧住所への確認時は旧住所に関する情報のみとする等、確認先の方が当該情報を有しているものと判断できる情報に限ります」とし、利用者の同意がある場合には個人情報提供の可能性があることを認めた。 なお、「その他関係人(※)」については「転居届に記載された住所に所在する建物等の所有者、管理者(法人の場合はその従業員を含む)、その他当該建物等の過去及び現在の使用者に関する情報を保有する正当な権限を有すると考えられる第三者(集合住宅・テナントビルの管理会社、不動産会社、貸主等)」という注釈が添えられている。 一連の仕様について、利用者から不安の声が多数寄せられていることについては、「転居届と、NHKの住所変更届の各用紙は切り離したうえで、転居届は日本郵便へ、NHK住所変更届はNHKへ、お客さまからそれぞれご提出いただくものです。弊社が取得した個人情報をNHKを含む第三者へ提供することはございません」と、個人情報は法律に基づき適切に取り扱っていることを明言。 その上で「上記の各用紙をまとめて郵便局窓口へ提出される場合がございますが、その際は弊社では、用紙を切り離し、転居届をお預かりしております。なお、転居届およびNHK住所変更届各々に共通する、旧住所、新住所等の一部項目については、一度の記載でお手続きを済ませられるよう複写で作成されますが、それ以外の項目は、それぞれ個別にご記入いただきますようご案内しております」とし、本来はそれぞれ個別に提出すべき用紙を、利用者の利便性向上のために転写式としている旨を説明した。 NHKの受信料制度を巡っては、最高裁で、テレビなど受信設備を設置した者に契約を義務付ける放送法の規定について「合憲」と判断している。一方、テレビの廃棄・故障やNHKの配信の受信終了などにより受信契約を要しなくなった場合は、契約を解約することが可能となっている。
ENCOUNT編集部/クロスメディアチーム