覚醒剤使用罪の被告に無罪判決 尿から成分検出、でも「捜査が違法」
覚醒剤取締法違反(使用)の罪に問われた女性被告(51)に対し、福岡地裁(岡本康博裁判官)は21日、無罪(求刑懲役3年6カ月)を言い渡した。強制採尿では覚醒剤成分が検出されていたが、前段階の任意捜査に「限度を超えた違法がある」と判断した。 【写真】殺人罪で死刑判決…70年前の法廷に残った疑問 判決によると昨年2月18日午後、福岡市内を巡回中の警察官が女性の挙動を不審に思い職務質問した。女性は拒んで近くの店のトイレへ向かった。 女性警察官から、扉を開けたまま用を足すか、先に所持品検査をするかの二つの選択肢を示され、女性は扉を開けて警察官の前で用を足し、トイレ内で所持品検査を受けた。 その後、任意採尿に応じず、別の警察官が裁判所から令状を取って強制採尿した。 判決は、扉を開けた状態でトイレを利用させたことや、女性自らそう申し出たかのように強制採尿令状の請求時に記したことを問題視。捜査状況の重要な部分を裁判官に隠して令状審査をすり抜けたことは「言語道断である」として、違法と認定した。 そのためこの令状で採取した尿の鑑定書も違法収集証拠だとし、証拠能力はないと結論づけた。
朝日新聞社