一般社団法人・高度外国人人材支援センター代表理事の琴安国(こと・あんこく)さん=米倉昭仁撮影
一般社団法人・高度外国人人材支援センター代表理事の琴安国(こと・あんこく)さん=米倉昭仁撮影

保護者も日本企業への就職を望む

 日本での就職には「言葉の壁」があるが、日本の文化に関心を持ち、日本語を学ぶ中国人は多いという。中国における日本語能力試験の受験者数は14万5384人(香港、マカオを除く)で、海外では最多だ(25年7月)。

 就職先として日本の企業の評価も高まっている。以前は、給与の高い欧米企業や中国の民間企業が人気だったが、コロナ禍で評価が一変した。

「多くの欧米企業や中国の民間企業が事業を撤退、縮小した。大勢の中国人がリストラされた。そんななかでも日系企業の雇用は安定していました」

中国Z世代は安定志向

 特に中国のZ世代は安定志向が強いという。

「私がジェトロのセミナー講演のために行った大学市場調査などからも明らかです。日本企業で長く働きたいという大学生は多いですし、保護者もそれを望んでいる」

 琴さんは、中国の大学生をつなぎ、日本の地方再生の一助になりたいと話す。

「日本の地方には人手不足で困っている優良企業がたくさんあります。そこに日本語ができる優秀な中国の若者が就職して、能力を発揮できれば、企業業績が伸び、雇用も増えると期待しています。地元に残る日本の若者も増え、地域の活性化につながると思います」

 これまで琴さんは約700人の中国の若者を日本の企業と結びつけ、支援してきた。

「厳しい日中関係の中でも結果を出せれば、今後はさらに日本で優秀な外国人が働ける環境ができると思います」

(AERA編集部・米倉昭仁)

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