元衆院議員で元沖縄県南城市長の瑞慶覧長敏(ずけらんちょうびん)氏(67)が21日、那覇市内で記者会見し、衆院沖縄2区から出馬すると表明した。2区では社民党を昨年離党した無所属の新垣邦男衆院議員が立憲民主党と公明党が結成した新党「中道改革連合」から立候補する意向で、米軍普天間飛行場(同県宜野湾市)の名護市辺野古への移設反対で結束する「オール沖縄」勢力の分裂が決定的となった。
瑞慶覧氏は会見で「中道という新しい政党ができ、期待感もあったようだが、出てきたのは辺野古『新基地』賛成、安保法制賛成、南西諸島防衛強化賛成。案の定だ」と述べ、「反対の政党は社民党だけになった。選択肢のない選挙にしてはいけない」と語った。
瑞慶覧氏を擁立した社民党県連有志の会によると、候補一本化に向けた県連幹事会の協議は今月19日に決裂した。新垣氏は昨年11月、党勢拡大を巡る方針の違いから社民党を離党。同党は前身の日本社会党結成以来、初めて衆院で議席を失っており、有志の会が「かすがいの一議席を失うわけにはいかない」として瑞慶覧氏の擁立を決めた。
ただ、辺野古移設反対を掲げ平成26年の沖縄県知事選で当選した翁長雄志氏(故人)が、辺野古問題以外は「腹八分、腹六分」(で折り合う)と提唱して結集した政治勢力は今、その結束にほころびが生じている。
もはや「辺野古反対」のワンイシュー(単一論点)ですらまとまることができておらず、音を立てて崩れつつあると言っても過言ではない。沖縄2区の分裂選挙がまさにその最たる例といえる。
オール沖縄関係者は「お互いの足を引っ張りあわないでほしい。ずっと遺恨が残るだろう」と話した。(大竹直樹)