第63回【詳報】山上被告に無期懲役判決 意思決定に生い立ち影響「いえず」
安倍晋三元首相銃撃事件で殺人罪などに問われた山上徹也被告(45)に21日、奈良地裁は求刑通り無期懲役の判決を言い渡しました。法廷内外の様子をタイムラインで詳報します。
16:20
被害者が安倍元首相 裁判員「切り離して考えた」
裁判員3人と補充裁判員2人の計5人が判決後、記者会見に参加し、公判を終えての感想を語った。
40代の男性会社員は事件の被害者が元首相であることについて、「大きい事件だなと思ったが、そこを考えると判断を間違えてしまいそうな気がしたので、切り離して考えるようにした」という。
山上被告については「非常に頭の良い人物。宗教2世として不遇な人生を送っていた。そういう境遇でなければ、持ち前の頭の良さで大成されていたのかなと思う」と残念がった。
16:15
判決後の被告の様子「いつもと変わらず」
山上被告の弁護人2人は記者会見で、判決後に接見した際の山上被告の様子を明かした。「特にいつもと変わった様子はなかった」という。
藤本卓司弁護士は「判決は統一教会が家庭に及ぼした影響について、遠因であることは認めたが、直接結びつくものではないという検察側の主張を認めた」とし、「当然、控訴を検討していかなければならないと思う」と語った。
公判では、山上被告の母親や妹のほか、宗教学者や霊感商法対策に取り組む弁護士などを証人として呼んだ。
藤本弁護士は「被告の、未成年から続く不幸を明らかにせずして、犯行動機を明らかにはできない」と話し、比較的長い時間をかけて証人尋問に取り組んだと説明した。
事件をきっかけに注目された宗教2世問題。藤本弁護士は「宗教2世が置かれている状況を明らかにするために、専門家の証言を聞かなければならなかった」と話した。
16:00
「政府としてコメント、差し控える」
木原稔官房長官は会見で判決への受け止めを問われ、「個別事件における裁判所の判断について、政府としてコメントすることは差し控える」と答えた。
一方、安倍氏銃撃事件が選挙の遊説中に起きたことについては、「選挙は民主主義の根幹であり、暴力に屈することがあってはならず、遊説が暴力により妨げられることのないようにすることが必要だ」と述べた。
また、警察官が警護をしている最中に要人が殺害された事件であることを踏まえ、「警護における警察庁の関与を強化し、全国警察の警護体制の拡充や質の向上、警護対象者と聴衆の安全を確保するための取り組みを進めてきた」とし、27日に公示される衆院選でも「安全を確保するための取り組みを進めていくことが重要だ」と語った。
16:00
弁護側「主張が認められず遺憾」
山上被告の弁護人は会見を開き、「弁護人の主張が認められなかったのは遺憾である。控訴するかどうかについては被告人と協議のうえ判断する」とコメントした。
15:35
次席検事「主張が認められた」
判決言い渡し後、奈良地検の大前裕之次席検事は判決について「事実認定および量刑いずれについても、検察官の主張が認められたものと考えています」とコメントした。
15:10
昭恵さんがコメント
山上被告に無期懲役の有罪判決が出たことを受け、安倍氏の妻、昭恵さんが代理人の弁護士を通じてコメントを出した。主な内容は以下の通り。
「本日の奈良地方裁判所の判決により、突然の夫の死からの長かった日々に、一つの区切りがついたと感じています。
警察・検察の捜査関係のみなさまには、膨大な証拠を収集・整理し、事実関係を明らかにしていただき感謝申し上げます。裁判所と警察のみなさまには円滑な裁判のための大変な警備をしていただいたことに感謝申し上げます。裁判官・裁判員のみなさまには公平かつ公正な裁判をしていただき感謝申し上げます。特に、仕事や家事を抱えながら15日間を超える日々を、この裁判のために費やしていただいた裁判員のみなさまには、深く感謝申し上げます。
みなさま、ありがとうございました。
被告人は、自分のしたことをきちんと正面から見つめ、私のかけがえのない家族である夫の命を奪い去った罪を償っていただきたいと思います。私は、これからも、前を向いて夫の遺志を紡ぎ、日々を大切に生きて参ります」
15:00
鈴木エイトさん「重すぎる判決だ」
裁判の傍聴を続けてきたジャーナリストの鈴木エイトさんが閉廷後に取材に応じ、「重すぎる判決だ」と述べた。
鈴木さんは「宗教2世と呼ば…
安倍晋三元首相銃撃事件
2022年の安倍晋三元首相銃撃事件で起訴された山上徹也被告の裁判は、26年1月21日に無期懲役の判決が言い渡されました。関連ニュースをまとめてお伝えします。[もっと見る]