立憲民主党の安住淳幹事長が、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)が名護市辺野古移設について政府の方針通り工事を進める考えを示したことに対し、同党沖縄県連は21日、発言に抗議し、発言の撤回を求める野田佳彦代表宛ての文書を提出したと明らかにした。
県連副代表の仲村未央県議は会見で「安住さんの心ない発言で傷ついた。県民も非常に侮辱を感じた。今回の発言は許しがたい」と憤りをあらわにし、「有権者を失望させることになり、大きなダメージだったと受け止めている」と話した。
安住氏は新党「中道改革連合」の綱領を発表した19日の記者会見で「中道が政権を担うことになればストップすることは現実的ではない」と述べた。県連は辺野古移設工事について「このまま工事を継続させることの方がむしろ『現実的』ではない」と反論。新党の政策でも引き続き、工事中止の方針を堅持することを要求している。
安住淳氏は20日になって見解を修正し、19日の発言について「言葉足らずのところがあった」と釈明。「中道として、移設に関する整理はまだできていない」としたが、県連の仲村氏は「発言を撤回してもらわないと話にならない」と強調した。
辺野古移設をめぐっては、公明党の斉藤鉄夫代表が国土交通相だった令和5年12月、国が移設に反対する県に代わって軟弱地盤改良工事の設計変更を承認する「代執行」に踏み切り、大浦湾側で工事が始まった。
一方、公明党沖縄県本部は「基地問題は司法の場では解決が難しい」(関係者)として辺野古移設には反対の姿勢を貫いており、中央と沖縄で一致していない。
立民の県連は党として辺野古中止の方針に変更がないことを正式に表明するよう求めているが、今月25日の名護市長選や来月8日の衆院選を前に、安住氏の発言が沖縄で波紋を広げている。(大竹直樹)