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高市政権の「責任ある積極財政」は、何がいちばん問題なのか? #エキスパートトピ

経営アドバイザー、経済金融アナリスト
写真:つのだよしお/アフロ

高市政権の「責任ある積極財政」は、「国債を増発しても債務残高対GDP比が低下していれば、財政的には何の問題もない」という考え方に基づいている。

しかし、その考え方は本当に正しいのだろうか?

この問いに対する答えは、否である。そのような定理や法則が存在しないのは当然として、金融市場に関してずぶの素人の考え方といえるのだ。

ココがポイント

長期金利よりも名目成長率が上回っていれば、(中略)財政の健全性を担保することができる
出典:現代ビジネス 2025/12/24(水)

トラスショック当時の英国と現在の日本では雲泥の差がある
出典:三井住友DSアセットマネジメント 2025/11/28(金)

既に序章を迎えている日本版トラスショックは本章を迎えることになるだろう
出典:JBpress(日本ビジネスプレス) 2025/11/26(水)

エキスパートの補足・見解

財政拡張を正当化する政治家や専門家は、金融市場の本当の怖さを知らない人が多い。それは、高市政権のメンバーやブレーンも例外ではない。ブレーンの1人は「財政危機は絶対に起こらない」と言い切る。

時に暴走する金融市場の前では、経済学の理論や数式は無力だ。代表的な事例として、ノーベル経済学賞受賞者が2人も加わっていた巨大ファンドのLTCMは、1998年にロシアの財政危機をきっかけにあっさりと破綻に追い込まれた。

金融工学で100万分の1以下の確率でしか起こらないはずの極端な出来事が、金融市場では理論上の数値よりも驚くほど頻繁に起きている。確率的に極めて稀なはずの暴落や急騰が、現実には数年に1度のペースで発生しているのだ。

2022年9月に起こった「トラスショック」と同じようなことが、日本で起こらないという保証はどこにもない。ひとたび「日本版トラスショック」が起これば、物価高の急加速と住宅ローンの急騰など、国民生活が経済危機といえるほどの大打撃を受ける。

そういったリスクを低減させるためにも、高市政権は多少の軌道修正を考える必要があるのではなかろうか。

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ありがとうございます。
経営アドバイザー、経済金融アナリスト

経営・金融のコンサルティング会社「アセットベストパートナーズ株式会社」の経営アドバイザー・経済金融アナリストとして活動。「総合科学研究機構」の特任研究員、「ファイナンシャルアカデミー」の特別講師も兼ねる。大手企業・金融機関・シンクタンクへの助言・提案を行う傍ら、講演会・セミナーなどで経済金融教育の普及に努めている。著書連載多数。2025年6月にnoteとXで活動を開始。

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