センターピンをたった1分で見抜くコツ
センターピンの見つけ方について詳しく解説しますが、ひとつ注意点があります。それは、「センターピン探し」に時間をかけすぎないことです。あくまで準備であって、それ自体が成果を生むわけではありません。
センターピン探しは、短時間で済ませるようにしましょう。1分で見つけられたらベストです。
「センターピンは本当にこれだろうか?」「もっと重要なピンがあるのではないか?」そうやって「センターピン探し」という名の「完璧な準備」に時間をかけすぎ、行動に移せない。これでは、本末転倒です。
より重要なのは、「今考えられる正解」に向けて、まず狙いを定めること。「1分で見つける」というのは、そうした“悩み続ける”という罠を断ち切り、「分析フェーズ」から「実行フェーズ」へと自分自身を強制的に移行させるための、最強の「規律」でもあるのです。
成功者はセンターピンを狙い撃ちしている
センターピンという考え方は、経営戦略の世界でしばしば語られます。参考として、いくつかの事例を紹介しましょう。
あるメーカーの社長は、「広告を大量に打てば新商品は売れる」と考え、数百万円の予算を投じました。広告こそがセンターピンだと信じていたのです。
ところが、広告のおかげで一時的に売れたものの、リピーターは増えることなく、結局、赤字のまま撤退することになってしまいました。お客さんからは、「届いた商品が期待はずれだった」という声が多く寄せられました。つまり、センターピンは広告ではなく、「商品のクオリティ」だったのです。
もし、数百万円の予算を商品の改良に振り向けていたら、結果は違っていたかもしれません。どれだけ多額の予算をかけたとしても、センターピンを間違えればムダになってしまうのです。
サイバー藤田社長が見極めたセンターピン
それは時間も同じです。どれほど時間を費やしたとしても、狙いがズレていたら意味のないものになってしまう。逆に、センターピンを正しく見抜けば、最短の時間、最小の予算で、最大の結果を出すことができるのです。
サイバーエージェントの藤田晋社長も、センターピンを見きわめて成功した経営者のひとりです。藤田社長は起業初期、ブログサービス「アメーバブログ(アメブロ)」のPV(ページビュー)を伸ばすという一点に集中していたそうです。
それが当時のサイバーエージェントのセンターピンであり、目先の収益などは二の次だったそうです。その結果、アメブロは短期間で300億PVを達成しました。当時のサイバーエージェントの屋台骨を支える事業へと成長し、現在の躍進へとつながっているのです。