博士学生の支援金から留学生除外 「大きな影響」困惑する大学も
大学院の博士(後期)課程の学生に最大240万円の生活費を支給する「次世代研究者挑戦的研究プログラム(SPRING)」。早ければ4月にも、留学生を対象から除外する制度変更が始まる。文部科学省側は「もともと日本人向けの制度だ」と強調するが、予想外の変更に目玉事業の縮小を余儀なくされそうな大学もある。
「多様な留学生を受け入れて研究力を強化する計画に大きな影響が出そうだ」。奈良先端科学技術大学院大(奈良県生駒市)の塩崎一裕学長は、今回の、制度の途中変更に困惑する。
先端大が国内外の研究機関と連携して進める大学改革計画は昨年、文科省の「地域中核・特色ある研究大学強化促進事業(J―PEAKS)」に採択された。日本の研究力底上げにつながる取り組みを支援する事業で、5年間で最大55億円を受け取る予定だ。
先端大の博士課程の所属は現在約440人。ここに東南アジアなどから、いかに多くの優秀な留学生を招けるかが、計画成功の鍵を握る。具体的な目標として、修士課程を含む全学生の留学生比率を2024年度の24%から29年度に35%、34年度に50%に上げると明記。SPRINGを使えば少ない負担で研究できると留学生にアピールしてきただけに、制度変更は想定外の事態だ。
240万円と0円 「心理的な悪影響、広がるおそれ」
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