5億円の生命保険 | 家計管理ができないダウン症ひとり親の家計簿|ハイルとたるとの暮らし

5億円の生命保険

しっくりこない



ここ数日、涙を流すことが増えた。

夫のことを思い出して、息子を中学校に送る行き帰りに涙を流す。



悲観的な涙ではない。

夫との思い出とようやく向き合えるようになった。

だから、これは前向きな涙。



さて、夫は会社で夫に対する死亡保険に加入していた。その金額は5億円。保険料を支払っていたのは会社で受取人も会社。



夫が会社で保険に入っていたのは知っていた。

金額を知ったのはつい最近。

夫の部屋の書類を整理していたときに、保険会社から届いた本人への保障内容が書かれた書類をみつけたのだ。



保険の加入を会社に言い出したのは夫。

保有する持ち株を家族が相続する時に、相続税が掛かる。持ち株は現金ではないから、家族は相続税の支払いができないかもしれない。それを見越して、会社が夫の持ち株を買い取ることを予め想定していた、夫の施策。



掛け金が大きかったのは、会社の株価が上がった時のことも考えていたのだろうが、会社に余力を残すためのものでもあったのだろう。



もちろん会社から提示された持ち株の買取価格は、それほどの金額ではない。夫は、会社に残す保険金で何をしようとしていたのか。そして、実際に何に使われるのか。



私の知るところではない。



実に合理主義者である夫らしい考え。

だから、これは夫の意思だ。



でもね。

なんか、しっくりこない。

割り切れない。



分かっている。

これは、夫の意思で、残された家族と会社に対する愛だ。



でもね。

なんだか、しっくりこないんだ。

なんでだろう。



会社が死亡保険の受け取りを申請するときに、保険会社の書式で死亡診断書を医師に書いてもらう必要がある。これは遺族しか病院に依頼できない。



でも、私はこれをやる気が全く起きなかった。

夫の意思だといいきかせて、病院に書いてもらいに行ったけど、本当は行きたくなかった。



なんでだろう。



スケールがデカすぎて、凡人の私にはわからないや。



夫には夢があった。

『当たり前に身近にあるような物やサービスを生み出したい。そしてそれが、世の中の役に立っている様子を見たい。そして大きくなった息子に【これお父さんが作ったんだよ】って言いたい。』



今の会社に夫が飽きたら、夫と一緒にビジネスしたかったな。夫と私だったら、きっとその夢は叶えられたと思うんだ。



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