「あなたのおかげで悪だくみがとまった」熊本県木村知事が発言か…公益通報者は事前に県が把握?
20日、会見を開いたのは、公益通報者保護法に基づき、代理人弁護士を通じて2023年に報道機関に外部通報をした「公益通報者」です。問題とされたのは、新型コロナウイルスの経済対策として熊本県が行った旅行業者への支援事業です。通報では、旅行会社が補助金を不適切に受給したと指摘し、県の幹部が担当課に見逃しを指示したとしています。
県が設置した第三者委員会は2024年、不適切な受給や県幹部による見逃しの指示はなかったと結論付けました。その直後、公益通報者は複数の部下へのパワハラを理由に、減給3か月の懲戒処分を受けました。公益通報者は「県民のために県職員としてどのような行動をとるべきか考え公益通報をしたことで、県からこのような報復措置を受けることなど思いもよらなかった」と話しました。
20日に通報者側が会見を開いた理由。それは…
■代理人弁護士
「担当副知事であった木村さん(現知事)が以下のような言動をされていたということです」
公益通報者の懲戒処分の前に、当時副知事だった木村知事が通報者にした発言とは…。
「僕はあなたに助けられたと思っているけん。あなたのおかげで、あっちの悪だくみがとまった」
県はこれまで、公益通報者は特定できないという立場を貫いていました。しかし当時の発言からは誰が公益通報者なのか懲戒処分の前にわかっていたことになります。
■公益通報者
「悪巧みがとまったという発言は、私が行った公益通報の正当性を立証するものであると同時に、(第三者委員会の)報告書を覆すことができる証拠になると考えています」
懲戒処分は公益通報への報復であるとして県の人事委員会に不服を申し立てている公益通報者。代理人弁護士によりますと、人事委員会の審理で県側は、木村知事の発言について積極的に争う姿勢を見せていないということです。
問題の経緯は以下の通りです。県の第三者委員会が、2024年に不適切な受給などはないと結論づけた直後に、公益通報者は部下へのパワハラを理由に、懲戒処分を受けました。
今回明らかにした当時副知事だった木村知事の発言は、懲戒処分が出される「前」なので、通報者側は県が公益通報者を特定できた状態で処分を出したと主張しています。公益通報保護法は「通報をしたことを理由に通報者に対して不利益な取り扱いをしてはならない。」と定めています。つまり今回の処分は「不利益な取り扱い」に当たると主張しています。
木村知事は「懲戒処分はパワハラ行為を理由に行ったもので、県として説明を尽くして参ります」と回答しています。