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「高額な違約金は違法で無効」 医学部修学金訴訟 山梨県が敗訴 違約金の差し止め認める判決 甲府地裁 山梨

2026年1月20日 19:30
「高額な違約金は違法で無効」 医学部修学金訴訟 山梨県が敗訴 違約金の差し止め認める判決 甲府地裁 山梨

 医学部の学生が卒業後、山梨県内で働く代わりに修学資金の返済が免除される県の制度を巡る裁判で、山梨県が敗訴です。

 甲府地裁は「高額な違約金は違法で無効」などとする、NPO法人の訴えを認める判決を言い渡しました。

 問題となっていたのは、山梨県が医師不足対策などで2019年度に始めた「地域枠等医師キャリア形成プログラム」です。

 この制度は県の修学資金を受けて、山梨大学などに「地域枠」で入学した医学部生に対し、卒業後9年間、県内の医療機関での勤務を求めるもので、途中で離脱した場合は、最大842万円の違約金を課しています。

 裁判で原告のNPO法人、「消費者機構日本」は「高額な違約金は消費者契約法に違反して無効」などと、契約条項の差し止めを訴え、県側は「地域枠の医師は消費者には当たらず、違約金は妥当」などと請求の棄却を求めていました。

 20日の判決で甲府地裁は、「県に生じる損害は修学資金と利息の一括返済で十分に補われ、それ以上の損害は認められない」と指摘し、違約金条項の差し止めを認める判決を言い渡しました。

判決を受け、原告側は…

原告側 中野和子 弁護士
「医師の偏在や医療制度の問題を個人に負わせることは、おかしいということが社会的に明らかになり、受験生の皆さまにも良かったのではないかと思う」

 一方、長崎知事は地域医療を支えるためには違約金は不可欠だとして、控訴する考えを示しました。

長崎知事
「地域枠だけは税金で運営し、地域医療を支えるために設けている制度。違約金を取っ払ったらどうするんだ、どうやって県民の命を守っていくんだ」

 また、判決に先立ち、山梨県は原告の主張を踏まえ、勤務形態の柔軟化や違約金の適用範囲の限定など、制度運用の一部見直しを決めています。

最終更新日:2026年1月20日 19:30
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