Post

Conversation

製造業の凋落の要因の一つに「誰でもできるように標準化を進めたこと」がある気がする。 おっと誤解されそうだな。 そうじゃない。標準化自体は正しい。スケールアップには不可欠だ。多くの人が早く戦力化できるメリットは計り知れない。 しかし、標準化を進める中で企業が力を注いだのは「手順そのものを正しくやっているか」という管理にフォーカスしすぎたのではないか? 管理側も「なぜやるか」の背景を知らなくても、「ちゃんとやってるか」は管理しやすいし、注意もしやすい。だからそこを必死に守ろうとする。 その結果「なぜこの手順で標準化されているのか」という本質が現場に伝わらなくなる。これが長期的な弱体化の要因だと思ってるんだ。 技術的な背景を知る人がいる間はいいんだよ。だけど時間と共にその知見は消え、誰も理由を知らない手順だけが残る。『こういうルールだから…』ってね。よく聞く話だよね。 まぁ専門的な話っていうのは説明が面倒だし、部署が縦割りなら尚更だ。 こうして組織は「技術者集団」から「作業者集団」へと推移していく。ビジネスとしては効率的かもしれない。否定はしない。ただ、これは表裏一体だ。 標準化で戦力化していく過程を早める一方で、非効率であったとしても未来のために「本質を教える教育」を並行して用意すべきだった。 「なぜ」が伝わらないと組織の発展性は消える。目的がわからないから手を加えようがない。変えるのが怖い。リスクを恐れて何が正しいかもわからなくなる。 働く人がどれだけ優秀でも、背景という情報がなければ保身感情が出て動けなくなるのは当然だ。技術の継承者ってのはここが大変なんだよ。 苦労しているみんな、すごく共感するよ。 暗黙知を形にするだけでなく、教育という名の「未来への投資」にどこまで真剣になれるか。今、日本の現場に問われているのはそこだと思う。