【千葉交通】長崎線

 長崎線(銚子駅~市役所前~市立病院~長崎〜国民宿舎、7.6㎞)の終点である国民宿舎停留所は、銚子市営国民宿舎「犬吠ホテル」があった。「犬吠ホテル」は昭和38年7月25日に開設され、平成16年3月31日限りで閉館となった。建物は解体され、更地となっている。国民宿舎がなくなっても、停留所名はそのままだ。国民宿舎があると勘違いしそうだが、改称しようにも適当な停留所名がないのであろう。このためか、行先表示は1停留所手前の「長崎」と表示している。なお、千葉県バス協会発行の「千葉県内乗合バス・ルートあんない」では、国民宿舎停留所は◎のみ表示し、停留所名が記載されていない。
 銚子駅を発車すると、駅前十字路を直進し、利根川寄りの「本通りマイロード」を通る。他路線が起終点となる県道244号・外川港線の双葉町、東芝町、陣屋町などを経由しない(目と鼻の先だが)。新生停留所も場所が異なる。
 円福寺を過ぎると、銚子電鉄の踏切を通過する。踏切のそばは観音駅だ。一部の便を除いて銚子市立病院の玄関前まで乗り入れる。バスは運行回数が少ないことから、通院はタクシー利用がメインのようだ。
 高神坂上付近から断続的に道路が狭くなり、見通しの悪い急カーブが続く。対向車とすれ違いができない狭隘な箇所も多く、譲り合いながら進む。千葉交通では昭和55年に中型車の日野K-RL321の導入を開始しており、中型車によってワンマン化を実施したと思われる。
 外川漁港会は銚子電鉄の外川駅最寄り停留所だ。車窓から外川漁港が見える。このあとは海を眺めながら、長崎の狭い町並みを進む。
 終点の国民宿舎は、県道254号・銚子公園線沿いに小さなバス折返し場がある。国民宿舎入口の道路跡で、スペース内で切り返しを繰り返したり、あるいは道路からバックしながら、ポールの横に付ける(運転手によって異なる)。木製のポールは背が低く、「国民宿舎」の文字は手書きだ。国民宿舎が営業していた頃は、国民宿舎の前に停留所があった。いまなき国民宿舎まで運行しているのは、折返し場の都合のようで、停留所周辺に住宅もなく、終点までの利用者は皆無であろう。このため、停留所にはベンチなどはない。広々とした国民宿舎跡地は鉄柵で仕切られている。跡地の活用方法はなく、銚子市のによる売地となっているが、買い手が付くとは思えない。折返し場は高台にあり、停留所の前は海だが、木が生い茂って海は見えにくい。
 国民宿舎から外川駅までは徒歩10分少々だ。少し戻ってT字路を右に曲がり、道なりに進むと外川駅手前の外川踏切に出ることができ、外川駅構内が見える。
 ところで銚子市東部は、ちばこうバス(千葉交タクシー→現在の京成タクシー成田)のエリアとなったにもかかわらず、なぜか長崎線はちばこうバスへ移管されなかった。千葉交通銚子営業所で、高速バスを担当する乗務員が兼務しているのであろうか。
 長崎線の末端部は先述の通り、外川駅を回り込むような運行形態で、外川駅から徒歩圏内となっているほか、ちばこうバス外川線(銚子駅~陣屋町~犬吠~外川車庫)とも近接している。銚子市中心部から高神西町や長崎方面へは、銚子電鉄だと出にくいうえ、坂が多い地域なので、バスを重宝している住民もいるようだ。先日、銚子駅13:05発の長崎線に乗車した時、銚子駅から小生を含めて4人、駅前十字路から1人が乗車した。長崎までの利用者がいた。たったひとり、終点の国民宿舎まで通し利用した胡散臭い中年男は、折返し場で写真撮影していたので、若い運転手は帰路も乗ると思ったらしく、発車時刻の13:40になるとクラクションを鳴らされてしまった。それから2~3分後に発車したので、乗り遅れないように待っていたのかもしれず、心配をかけて申し訳なかったと思う。運行回数が少ないにもかかわらず、片道しか利用しない不審な乗客に映ったであろう(次の発車は16:15発の最終となる)。ちなみに小生は外川車庫まで歩き、13:55発のちばこうバスの銚子駅行に乗り継いだ。
 運行回数は銚子駅発6本、国民宿舎発5本となっている。平日、土休日とも同じダイヤだ。銚子市の補助によって運行が維持されている。「銚子市統計書」(令和2年度版)によると、令和元年度の1日当たりの利用人員は40人、定期人員はゼロと極めて少ない(平成29年度までは1人いた)。1便平均では3.5人となる。銚子市内の路線バスで最も利用者が少ないのは、ちばこうバスが運行する銚子高校線(銚子駅→県立銚子高校、0.5本)の5人だが、こちらは途中無停車の事実上のスクールバスである。
CSC_2354.JPG↑折返し場全景
DSC_2332.JPG↑国民宿舎の背の低いポール
DSC_2334.JPG↑国民宿舎跡地は広大な空き地となっている
DSC_2337.JPG↑海を臨む。左手は犬吠埼灯台
千葉200 か 31-95
 長崎線は利用者が少ないうえ、途中に狭隘区間があることから、以前から三菱KKーMJ23HEなどの小型車を中心に運用されてきた。現在は、平成19年式の日野BDGーHX6JLAE(ジェイバス)が使用されている。銚子営業所所属で、社番は「57-70」。
 「日野ポンチョ」のロングタイプで、東京ベイシティ交通からの移籍車。社番は「2309」(配置当初は「C-09」)、登録番号は「習志野200 か 937」で、浦安市コミュニティバス「おさんぽバス」に使用されていた。多古営業所の日野ポンチョともども白1色で、千葉交通カラーとなっていないのは寂しい。旭市コミュニティバスの予備車として使用するためか。千葉交通カラーを見たかった。できればシルバーを基調とした復刻色にしてほしかった。車内は横向きシートとなっている。
 なお、小生が乗車した日には、多古営業所に所属している日野ポンチョのショートタイプ(日野PDG-RX6JBA)が入っていた。銚子営業所への貸し出しなのか、社番は「39-21」、運転者氏名札も多古営業所のままで、車内には「謹告 多古~水戸~横芝線の廃止について」が掲出されていた。
DSC_0584.JPG↑白1色の日野BDGーHX6JLAE(銚子駅)

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