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プラネット・アース 〜地球を守るために小学生に巻き戻った僕と、その仲間たちの記録〜

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8分

※視点変更 大波友里 → 内海達也 ※舞台変更 惑星ウォルナミス → 地球・学校

それが必要な理由を述べよ

 僕と大ちゃんは、ユーリを連れて、無事、地球に帰ってきた。  ……あっという間に時間は過ぎて、僕たちは学校にいる。  今はもう、次の日の一時間目。 「必要なのは、移動手段とガジェットだなー」  算数の授業中だが、僕たち5人はブルーを介して堂々と作戦会議だ。 「ガジェットを用意できなきゃ、ウォルナミスは救えないぜー? 最低、1つか2つ……できれば5つだ」 「やー? なんでガジェットが要るのん? 私たち5人でドッカーン! って、やっつけちゃえばいいんじゃない?」  ユーリ、雑だぞ? その〝懐かしのアニメ〟的な擬音でやられた方は、たまったもんじゃない。 「それにしても……すごいわユーリさん。ちゃんと会話できてる……!」  彩歌(あやか)が嬉しそうに言った。  あ、そうそう、忘れるところだった。ウォルナミスの欠片(かけら)の力を〝正式〟に開放した事で、ユーリのガジェットは、ブルーと直接交信できるようになったんだ。 『波長を合わせるだけでいいからね。キミたちが、いつでも通信し合えるのは、とてもいい事だ』 「便利だよね! 今までは、大ちゃんと一緒じゃなきゃ、お話できなかったもんね!」 「やー! ウォルナミスに感謝だよー! 早く助けに行きたい。行こう! 明日行こう!」  帰ってきてから、ユーリはずっとこの調子だ。 「おいおいユーリ。ちゃんと話聞いてたかー? そのためには、正式に〝宣戦布告〟して、俺たちがウォルナミスを〝侵略〟しなきゃなんだろー?」  星同士の争いは〝銀河法〟に則って、5対5の代表戦で決着をつけなければならない。  それ以外の方法でどこかの星を侵略すれば、全ての星々を敵に回すことになる。 「そのためには、移動手段……まあ、宇宙船だな。それとガジェットだ。俺はガジェットの〝時間操作〟に関わる部分を作れない」 「それ〝バベルの図書館〟で調べられないの?」  この世のありとあらゆる知識が詰まった〝バベルの図書館〟に、ガジェットに関する本があるんじゃないのか? 「それがな? どこを探しても無いんだぜー。きっと〝禁書庫〟に置かれていたのをオヤジが隠したんだと思う」  大ちゃんの父親……九条博士は〝バベルの図書館〟に、魂だけの状態で常駐しているらしい。大ちゃんの害になる本は、全てどこかに隠してしまっているという。  ……息子不在の部屋を片付ける母親っぽいな。チェックポイントはベッドの下や押し入れの奥だ。本棚に並んでいる本のカバーまで外すから、気をつけたほうがいいぞ? 『タツヤ、キミは本当にアレだな』  男の子はみんなそうだよ! 全員アレだよ! 『それは偏見だ。思い込みでの決めつけは良くない』  ……ごめんなさい、許してください。 「……? どうしたの? 達也さん、ブルー」 「いやいや、何でもないよ彩歌さん。コホン……大ちゃん、続きどうぞ」 「あー、とにかく移動手段……宇宙船とガジェットだ。準備できるまでは、どうしようもないぜー?」  ……ふむ。宇宙船は分かるけど、なんでガジェットなんだ?  ユーリはもともと、ガジェットを持ってるし。  僕、栗っち、大ちゃんも、時を止められる事なく戦場(ボード)に立てる。あとは彩歌の時券(チケット)問題と、惑星ウォルナミスまでの移動手段だけなんじゃないのか? 「えへへー! 僕、分かっちゃった!」 「あ、栗っちズルいぞ! 精神感応(せいしんかんのう)で、大ちゃんの心を読んだな?」 「ううん。ちがうよ? えーっと……ヒントはね、攻撃だけ考えちゃダメって事なんだ」 「ふふ。達也さん、私も分かったわ。なぜガジェットが必要なのか」  彩歌まで?! ヤバイぞ、ユーリより先に回答しなきゃ、知的キャラである僕の立場が! 『タツヤ、幸運な事に、キミはその立場ではない』  幸運じゃねーよ! 絶ッ不幸だよ!! 「んー、例えばな? 俺たち5人がさー、何らかの方法でウォルナミスまで行って、戦いに勝つとするだろー?」 「うん、そうだな……とにかく速い宇宙船を手に入れないと!」  2000年前でさえ、ウォルナミスから地球までの距離2万4千光年を、たった3年で移動できたらしいし、もしかしたら、今の技術で造られた宇宙船は、もっともっと早く移動できるかもしれない。 「いやまあ、もちろんそれも大問題なんだけどな。ガジェットが無いのは、それより厄介な事なんだぜー?」  ええー? 宇宙船が手に入れば、あとは全員でウォルナミスに行ってドッカーン! てやっちゃえばいいんじゃ……  ……おっと、いかんいかん。ユーリみたいな言い草になってるぞ。 「あ……そっか、分かったよ! ユーリちゃん天才!」  げげぇ?! 僕より先にユーリが気付いた! マジか?!  これは由々しき事態だ。よし、こういう時は分かったフリで通すぞ!  ……前にも似たような事があった気がするけど。 「フッ。そうだな。それはたしかに問題だ。だが僕たちはあきらめないぞ! なあ、みんな!」  ……よし、パーフェクトだ。これで誰も気付くまい。ああ、自分の演技力が怖い! 「たっちゃん……もう、答え言っていいかー?」  むぅ……? バレた?! ……いや、そんなはずはない!  「な、何を言っているのかね、九条くん?」 「えへへー。たっちゃん、面白いねー!」 「クスクス。達也さん、往生際が悪いわよ」  ひあっ?! 気付かれてる! 「ぬふふ……それじゃここは、ユーリちゃんから説明させてもらうよ?」  ぐぬう……なんだこの敗北感は?  っていうか立ち上がって、ふんぞり返るなよ、授業中だぞ! 「やー! つまり、私たち5人が宇宙に行くとね?」  人差し指を立てて、説明を始めるユーリ。 「ふむふむ、宇宙に行くと? ……っておいユーリ!」  不意に、先生が振り返った! 「うぉおお?!」  ……時には、きっちり着席しているユーリ。  先生が小首をかしげて、不思議そうな顔をしたあと前を向くと、ユーリは、また立ち上がってふんぞり返る。 「あうあう、怖いよユーリちゃん、座って話そうよ」  栗っちが涙目だ。  そうだぞ! やめろよ、そのコント。心臓に悪いだろ? 「やー?」  ふんぞり返ったまま、不思議そうにしているユーリ。なんで他の生徒はスルーしてるんだ? 「……でね、どんなにスゴイ宇宙船でも、何日とか、何年とか、かかるじゃん?」  ……続けるのかよ。 「そしたらさー?」  ふむふむ? 「お腹へっちゃうよー! 宇宙には、ミカンとかあるのかな?」  ガターン!  僕と彩歌が、同時に机をひっくり返した。  振り返る先生。 「こら! 達也、藤島! 何してるんだ、授業中だぞ?!」 「すみません……」 「ごめんなさい……」  っていうか、なんで僕と彩歌だけ……?  チラッと見ると、ふんぞり返っていたはずのユーリは、すまし顔で座っている。お前なあ…… 「おいおいユーリ。やっぱ分かってなかったんだなー?」 「ユーリちゃん、悪気がないから怖いよね!」  大ちゃんも栗っちも、ユーリのボケを、それぞれの能力で〝読んで〟いたみたいだ。  ……おかげで僕と彩歌だけ、怒られたじゃないか。 「ウォッホン!」  先生が、咳払いをひとつ。そして…… 「仲がいいのは結構だが、休み時間か、家でやってくれ」  ニヤニヤ顔で放った先生の言葉に、教室中から冷やかしの歓声があがる。  ……なんだよ〝冷やかしの歓声〟って。 「ヒューヒュー! お熱いねぇー、お2人さんー!」  その筆頭がユーリって、もう意味がわからん。 「チューしちゃえ! チュー!」  ええい! 口をトガらせるなユーリ! お前、あとで説教だからな?  >>> 「それじゃ、説明するぜー?」  結局、そのまま休み時間に突入。大ちゃんが説明をする事になった。 「俺たちが惑星ウォルナミスに行くには、まず移動手段が必要だよな」  そうそう。それは分かるんだけど…… 「ブルーは〝分岐点〟の日時が分かるからな。それまでに、ウォルナミスに移動できるぐらい、高性能の宇宙船を用意しなきゃダメだ」 「え? 移動できるぐらいって、帰りは……?」 「帰り道は、たっちゃんの〝阿吽帰還〟で、一瞬だろー? それに戦っている間は〝時神(クロノス)の休日〟で、全宇宙の時間が止まる。他にも時間を食うかもしれないけど、基本、惑星ウォルナミスまでの時間だけ考えればいいぜー」  なるほどね。宇宙船を乗り捨てることになるけど、片道だけの時間でいいのか。  それじゃ、やっぱり宇宙船さえ用意できれば…… 「問題ないように思えるだろー?」  ……えー? なんか他に問題点ってあるか? 「あ! 私たちがいなくなったら、どこかの星に攻められちゃうよー!」  お、それだユーリ、なかなかやるな! 「それは大丈夫だろー? たしか、侵略戦争は完全予約制で、ルールを破ったらペナルティが凄いんじゃなかったか?」 「やー、そっか! 不意打ちでは攻めては来れないんだった」  そうそう。〝銀河法〟に則って侵略しなければ〝銀河法〟に則らない形で、全ての星に侵略されるとか何とか……じゃあ、絶対攻めて来ないな。  ……あれぇ? それじゃ何だ? ガジェットが必要な理由って…… 「地球を留守にする期間にもよるけどなー。2000年まえのウォルナミス人みたいに、3年以上も母星を離れたら、その間に宣戦布告されて、攻められちまう」 「そりゃそうだ。大体、分岐点までの間隔が、年単位で空くことも無いんじゃないかな?」 『そうだねタツヤ。今わかっている分岐点で、最長は4ヶ月だ』 「そっかー。2万4000光年を4ヶ月で移動しなきゃなのか。まあ、ちょっとキビシイけど、それより問題はガジェットだ」  ちょっとって事もないと思うんだけど。  うーん……だから、なんでガジェットが要るんだ? それが必要な理由を述べよの挿絵1

初回投稿日時:2020年3月17日 16:00

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  • 賢者

    SHO

    ♡300pt 〇100pt 2020年3月17日 17時26分

    結局ブルーのツッコミが秀逸なのと、ユーリのボケに対するタツヤとアヤカのリアクションが古典的で面白かった回……って事でいいですか?w

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    SHO

    2020年3月17日 17時26分

    賢者
  • カレーうどん

    ガトー

    2020年3月17日 17時29分

    ああああっ((((;゚Д゚))))ガクガクブルブル 有り難うございますッ! まさにその通りです! ドリフ的な感じで……宜しくお願い致します!←?

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    ガトー

    2020年3月17日 17時29分

    カレーうどん
  • 復讐乙女 ネメシス(デンドロ)

    東風雲雀

    ♡1,000pt 2020年3月17日 20時18分

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    にゃかにゃか良い

    東風雲雀

    2020年3月17日 20時18分

    復讐乙女 ネメシス(デンドロ)
  • カレーうどん

    ガトー

    2020年3月17日 22時15分

    ふぉおおおお! 有難うございます! 。・゚・(ノ∀`)・゚・。 嬉しいです!

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    ガトー

    2020年3月17日 22時15分

    カレーうどん
  • チンチラちゃん

    hake

    ♡500pt 2020年3月18日 12時32分

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    えんどろ~!ファイ

    hake

    2020年3月18日 12時32分

    チンチラちゃん
  • カレーうどん

    ガトー

    2020年3月18日 12時53分

    続けてお読み頂けて嬉しいです!! (*´∀`*) いつも有難うございます! 

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    ガトー

    2020年3月18日 12時53分

    カレーうどん
  • れびゅにゃ~

    とら猫の尻尾

    ♡400pt 2021年3月4日 23時26分

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    これは興味深い

    とら猫の尻尾

    2021年3月4日 23時26分

    れびゅにゃ~
  • カレーうどん

    ガトー

    2021年3月4日 23時49分

    いつもありがとうございます!((o(´∀`)o))フオアアアアッ

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    ガトー

    2021年3月4日 23時49分

    カレーうどん
  • ひよこ剣士

    渡鴉

    ♡200pt 2020年3月17日 20時38分

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    これは興味深い

    渡鴉

    2020年3月17日 20時38分

    ひよこ剣士
  • カレーうどん

    ガトー

    2020年3月17日 22時15分

    いつも有難うございます! ヾ(*´∀`*)ノ さらにお楽しみ頂けますよう、頑張ります!

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    ガトー

    2020年3月17日 22時15分

    カレーうどん

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