【全面勝訴】Webサイト「note」に送信された投稿記事の削除を求めるX Corp.を被告とする訴訟の判決に関するお知らせ(2025年12月11日付け)
このたび、東京地方裁判所は、2025年12月11日に、原告を堀口英利、被告をX Corp.とする訴訟事件(東京地方裁判所 令和6年(ワ)第70597号 投稿記事削除請求事件)について、原告の請求を全面的に認容する判決を言い渡しました。具体的には、この訴訟において、裁判所は、X Corp.に対して、匿名の発信者によって送信された投稿記事について削除を命じるとともに、原告の著作物である画像の公衆送信の差止めを命じました。
この訴訟において、被告は、自撮り写真および商品を接写した写真について「被写体の配置、構図、カメラアングル等には物理的な限界があり、創作性が認められるほどの個性の発揮があるとはいえない」として著作物性を否定し、また、投稿記事38について「撮影時期の真実性を疑う感想や批評を述べる目的での転載」であるとして適法な引用(著作権法32条1項)に当たると主張していました。
しかし、裁判所は、自撮り写真について「被写体の配置、背景、光源、カメラアングル、表情等を調整して行われたものと認められる」かつ「撮影者の個性が現れたものといえ、『思想又は感情を創作的に表現したもの』であり、かつ、『文芸、学術、美術又は音楽の範囲に属するもの』であると認められるから、『著作物』(著作権法2条1項1号)に該当する」と判示しました。
また、裁判所は、投稿記事38について「本件画像21の投稿は、その撮影時期に関する文脈で取り上げられたものとはみられず」「その撮影された範囲に改札口の状況は含まれていない」ことを踏まえ、「本件投稿38は、本件画像21の撮影時期の真実性を疑う感想や批評を述べるかのごとき体裁ではあるものの、実際には原告を揶揄する目的で行われたものと理解するのが相当である」かつ「『引用の目的上正当な範囲内で行われるもの』とはいえない」と判示しました。
さらに、裁判所は、投稿記事25および投稿記事40について、被告が「別の画像(パンダのスタンプ)や線を重ねることによりオリジナルの画像の大部分が隠されており」「著作物の表現の本質的特徴を直接感得することができない」と主張していたのに対し、「顔以外の部分は覆い隠されておらず、画像全体の構成や背景、カメラアングルといった表現は読み取れることに加え、オリジナルの画像の正面下部にあるコメントもそのまま残されている」かつ「当該画像全体として著作物の表現の本質的特徴を直接感得することができないとはいえない」と判示しました。
これにより、被告の主張は全て退けられ、原告に対する著作権(複製権および公衆送信権)の侵害が認められました。
1. 判決を言い渡した裁判所および年月日
裁判所: 東京地方裁判所
判決言渡し期日の開催された年月日: 2025年12月11日
2. 当事者
原告: 堀口 英利
被告: X Corp.
3. 本訴の概要
事件番号: 令和6年(ワ)第70597号
事件名: 投稿記事削除請求事件
請求の趣旨の概要:
著作権および著作者人格権に基づく投稿記事の削除請求(著作権法112条2項)
訴訟費用を被告の負担とする
4. 判決の主文の概要
被告は、別紙著作物目録記載1ないし3、6、7、9、10、14ないし24および29の各画像を公衆送信してはならない
被告は、Webサイト「X」(旧: Twitter)に掲載された投稿記事23ないし25、27、29および32ないし40を削除せよ
訴訟費用は被告の負担とする
以上
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