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プラネット・アース 〜地球を守るために小学生に巻き戻った僕と、その仲間たちの記録〜

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6分

※視点変更 内海達也 → 栗栖和也 ※舞台変更 魔界 → 地下室

5年生 3学期 3月

快癒

 いま、5人のオトナが、地下の練習場にいる。普通なら考えられない事だよね。  だって、ここに入って来れるのは〝ブルーさんが見える〟人だけなんだから。 「本当に、なんとお礼を申し上げたら良いか……」  立派なヒゲの男の人が、僕と大ちゃんとユーリちゃんに、頭を下げている。  お名前は、手越(てごし)さん。たぶん、一番偉い人だと思うんだ。 「あの姿にされた後も、我々には意識も、不思議な事に視覚までも残っておりました。あなた方が私を助けて下さった経緯は、ほぼ全て知っております」  〝マサライの箱〟っていう爆弾にされていた、魔界の人たちだよ。  大ちゃんが人間の姿に〝直し〟て、僕が魂を体に戻したんだけど、それからまるまる2日間、5人は目を覚まさなかった。 「私、本当に怖かった……! ありがとう! ありがとう!」  彼女は、最年少の岩木(いわき)さん。  涙を流しながら、ユーリちゃんの手を握っている。 「助けて下さってありがとう! それにしても、あなた方は一体……?」  この人は、小桧葉(こひば)さん。さわやかな笑顔のお兄さんだよ。  あ、そうだよね。自己紹介が遅れてごめんなさい。 「僕は栗栖和也(くりすかずや)だよ」 「俺は九条大作(くじょうだいさく)。大ちゃんって呼んでくれよなー!」 「やー! ユーリちゃんだよ。無事で良かったー! どこも痛くない?」 「うん。ちょっとまだ、体に力が入らないしフラつくけど、もう大丈夫よ」  心配そうなユーリちゃんに、優しく微笑み返すこのお姉さんは、前野(まえの)さん。 「ごめんなさい、少し待ってね?」  僕と大ちゃんは、頷き合うと、テーブルの上に置かれた大ちゃんのベルトに向けて話しかけた。 『たっちゃん、ブルー、ちょっと良いかなー?』 『えへへ。ちょっと聞いて欲しいんだけど、いま大丈夫?』 『ダイサク、呼んだかな?』 『栗っち? 何かあった?』  良かった! 大丈夫みたい。  たっちゃんもブルーさんも、寝る事がないから、よっぽどの事がなければ、お返事してくれるんだけど、その〝よっぽどの事〟がちょくちょく起こってるんだもん。大変だよね。 『ごめん、栗っち、大ちゃん、いまちょっと大変なんだ。悪いけど手短に頼む!』  あわわ! 〝よっぽどの事〟起こってたみたい! 『あー! 了解! いま、城塞都市の魔道士を保護している。ある程度の情報を開示しても良いかどうか、確認しようと思ったんだぜー』 『えっと、どうだ、ブルー? ……あ、こら、待て! ……えっと、僕は良いと思うよ!』 『ダイサク、キミが必要で()つ、安全だと判断したなら問題ない』  うん。大ちゃんの頭脳がそう判断したなら、問題ないよね。 『おー! ありがとうな、たっちゃん、ブルー!』 『いやいや、また後で連絡するよ! ……ああ、もう! これじゃキリがないな! ……じゃあね!』  通信が切れた……たっちゃんは何をしていたんだろうね?  すごく大変そうだったけど。 「あー、待たせてゴメンなー! 俺たちの事は、絶対に誰にも話さないと約束して欲しいんだけど、いいかな? これが守れないなら、悪いけど何も話せない」 「分かりました。あなたたちは命の恩人です。絶対に秘密を守ると誓いましょう。いいな、みんな」  残り4人の魔道士達が一斉に(うなず)く。  僕の〝精神感応〟で、本心だとわかったから、僕は大ちゃんに、OKの意味の目配(めくば)せをした。 「では、説明を始める前に……。おーい! もう入って来ていいぜー!」  大ちゃんの合図で、練習場の重い扉が開く。 「ふ、藤島隊員?!」 「先輩! なんで先輩が!」 「え? どういうこと?!」  入ってきたのは彩歌さんの分身。5人が一斉に驚きの声を上げる。 「みんな、無事で良かった。先に言っておきますが、私は分身体です。本体は訳あって、魔界にいるわ。アガルタの少年と共に」  今度は一斉にざわつく5人。そして手越さんが口を開く。 「藤島隊員。ああ、分身体だったな……キミは自分が何を言ったか分かっているのか? 魔界にこちらの人間を連れて行くとは……明らかに規則違反だぞ?」  少し困った口調だよ。でもね、そう言った手越さん本人も他の4人も、なんとなく分かっているみたい。 「はい。ですがアガルタは……いえ、同時に魔界も〝規則〟などと言ってはいられないほど、大変な事態に直面しています」  やっぱり、といった風に顔をしかめる5人。ボソボソと、何かを話している。 「……詳しく、話してくれないか」 「じゃあ、順番に説明するぜー? ちょっと長くなるから、そっちの椅子に座ってくれ。ちなみに俺たちは、嘘は言わない。信じられなくても仕方ないけど最後まで聞いてくれよなー」  大ちゃんは、練習場中央のテーブルを指差した。5人は椅子に座り、僕たちの話に、ただ耳を傾けていたよ。  >>> 「……という事で、私の本体は、時間停止を克服する手段を探すために、魔界を探検しているの」  5人とも、驚きを隠しきれないといった感じだよ。  でも、先日のダムでの戦いを、爆弾にされたままでも、ちゃんと見ていたみたいだから、僕たちが嘘をついていない事は分かってくれているよ。 「にゃー! 何か質問はある? にゃーんてね。先生みたいにゃ。一度言ってみたかったんにゃ!」  ユーリちゃんは、説明の途中の、ウォルナミスのくだりで、猫耳姿を見せてから、そのまんまだよ。猫耳ってかわいいよね! 「あの、それでは一つ質問を……」  岩木さんが手をあげた。 「はい! そこのねーちゃん!」  ビシッと指を差して、ドヤ顔のユーリちゃん。 「おいおい、ねーちゃんって! 雑だなー。それじゃ、先生なのかオッサンなのか分かんないぞ?」 「にゃー。やだなあ大ちゃん! オッサンに決まってるにゃ?」 「そっちを目指すのかよ! いや、それより、岩木さんの質問だろー?」  危うく、ユーリちゃんのペースにハマっちゃう所を、大ちゃんがフォローする。さすがだよね! 「えっと、私たちを、あのおぞましい箱に変えた悪魔は、どうなったのですか?」 「良い質問にゃ! 一匹は、魔界のゲートのすぐ近くで倒したにゃー! 私は食べてみたかったんだけど、大ちゃんがどうしても食べちゃダメって言うから(あきら)めたんにゃ。ああ見えて意外とイケルと思ったのに、大ちゃんは本当に融通が効かにゃいんだから……」  そうそう。ユーリちゃん、あの悪魔を本気で食べようとしてたよね。せめて一口とか言って。 「おいおい、話が逸れて行ってるぞー? お前のグルメトークを聞かせてどうするんだよ?」 「にゃー! まだ食べてないにゃ! 一口食べないとグルメトークは出来ないにゃあ! あっちにいる2匹でいいから、ちょっとカジッてみるにゃ!」  と、ユーリちゃんが言った途端、5人の魔界人全員が勢い良く立ち上がり、周囲を警戒する。  同時に、練習場の隅の方にある、布を被せた四角い箱が、ガタガタと揺れはじめた。 「さすがだぜ。普段から〝命のやり取り〟をしているだけあって、研ぎ澄まされてるなー!」  すごい反応だよ! ちょっとカッコイイ! 「あの悪魔どもを、まだ生かしているのですか!」 「危険だ! 早く始末せねば!」 「アガルタには教会も〝刺抜地蔵(とげぬきじぞう)〟もない! 解呪の魔法、持ってるやつ居るか?」 「駄目だ、寄りによって、誰も持ってないぞ! 藤島隊員も、分身体では魔法が使えない!」 「大丈夫だ。私が殺そう。城塞都市に帰り着くまでに私が呪いで死んだら、せめて死体だけは連れて帰ってくれよ!」  そう言って、手越さんは呪文を唱え始めた。 「HuLex UmThel NedlE iL」  手越さんの頭上に、いくつかの大きな銀色の氷柱(つらら)が現れて……そのまま悪魔のケージに向けて発射された!  ドドドドン! という大きな音。でもね、鉄の氷柱は、ケージまでは届かなかったんだ。 「にゃー。冗談なのに、なんですぐ料理しようとするかにゃー?」 「色々と間違っているぞ、イエロー。あとでじっくりとお説教だ」 「フフ。レッドもイエローも、あまり魔界の方々と悪魔を(おど)かさないであげて下さいね?」  えへへ。赤・緑・黄色のヒーローが立ちはだかって、氷柱を全て弾き飛ばしたんだよ。 快癒の挿絵1

初回投稿日時:2020年1月19日 4:14

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  • 賢者

    SHO

    ♡300pt 〇100pt 2020年1月19日 7時59分

    マラサイという箱の中にはジェリ◯とカクリ◯ンという人間が入っていました。 あ、もういいですか、ゼータネタは(笑)

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    SHO

    2020年1月19日 7時59分

    賢者
  • カレーうどん

    ガトー

    2020年1月19日 9時19分

    いつもエネルギーを頂いております! 有難うございます!! (´∀`∩) 本当に嬉しいです! ガン○ムネタ キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!! いえ、むしろウェルカムなのですが、伏せ字の位置関係か〝トムと○ェリー〟アンド〝ドラゴン○ール〟ネタに見えてしまいました(´∀`;)

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    ガトー

    2020年1月19日 9時19分

    カレーうどん
  • チンチラちゃん

    hake

    ♡500pt 2020年1月19日 12時04分

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    「いつも楽しみ」氷川Ver.ノベラ

    hake

    2020年1月19日 12時04分

    チンチラちゃん
  • カレーうどん

    ガトー

    2020年1月19日 12時12分

    なななんと! 。・゚・(ノ∀`)・゚・。有難きお言葉ッッ! いつも元気を下さり有り難うございます!

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    ガトー

    2020年1月19日 12時12分

    カレーうどん
  • れびゅにゃ~

    とら猫の尻尾

    ♡200pt 2020年11月26日 22時41分

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    見事なお点前で

    とら猫の尻尾

    2020年11月26日 22時41分

    れびゅにゃ~
  • カレーうどん

    ガトー

    2020年11月26日 23時30分

    有難きお言葉ッ!ヾ(。>﹏<。)ノ゙✧*。本当に嬉しいです!!

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    ガトー

    2020年11月26日 23時30分

    カレーうどん
  • ひよこ剣士

    渡鴉

    ♡200pt 2020年1月19日 16時44分

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    続きを楽しみにしてるよ

    渡鴉

    2020年1月19日 16時44分

    ひよこ剣士
  • カレーうどん

    ガトー

    2020年1月19日 16時56分

    ヾ(*´∀`*)ノいつも有り難うございますッッ! 更新頑張ります!

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    ガトー

    2020年1月19日 16時56分

    カレーうどん

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