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プラネット・アース 〜地球を守るために小学生に巻き戻った僕と、その仲間たちの記録〜

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7分

※視点変更 大波友里 → 内海達也 ※舞台変更 地下室 → 魔界

出発

『それはそれは……朝っぱらからお疲れ様!』  外門が、ゆっくり開いていく。  その隙間(すきま)から見えているのは、降り注ぐ火の玉や岩石など、様々な攻撃魔法。 『あー! なんか大変そうだから切るぜー? 手が空いたら、連絡くれよなー!』  鳴り響く轟音(ごうおん)に気付いたのか、大ちゃんは通信を切った。  どうやら、あっちでも色々とあったようだが〝悪魔の件は解決した〟って言ってたから、きっと大丈夫なんだろう。 「っていうか、すごいタイミングで通信が入ったな」  さすがに今、邪魔が入るのはどうかと思うぞ?  何せ、今まさに外門が開いて、魔物との戦闘が始まろうとしているんだから。 「おい、チビども! 危ねぇぞ!」  遠藤翔(えんどうかける)が、自分の杖を僕の前に割り込ませて、(かば)うように立つ。 「もっと()がれし! 子どもなんか、真っ先に狙われるんだかんね?」  彩歌の肩をつかんで、引き戻そうとする、辻村富美(つじむらふみ)。  お? 意外と、根はいい奴等なのか? 「ふふ。達也さん、ここから先は、もう手加減なしで良いんじゃない?」 「そうだよね。それで誰か死んだら、ちょっと嫌だしなあ。どうかな、ブルー?」 『城塞都市の中ならまだしも、乱戦になりそうだし、この程度の人数だ。問題は無いだろう。おおっぴらに名乗ったりしなければね。だが、フードは少し深めに被っておいてほしい』  ブルー先生のお許しも出たし、出し惜しみ無しで行くぞ! 「達也さん、開いたわ」  門が完全に開いた。黒こげの、犬のような魔物の死骸が目の前に2つ。  断続的に、(やぐら)からであろう攻撃魔法が降ってくる。  魔物は若干警戒しつつも、ジワジワとこちらに近付いて来ていた。 「援護射撃、ペースダウンしてない?」 「……訓練不足ね。帰ってきたら報告しときましょう。まあ、私と同じようなペースで魔法を撃てる隊員は、こっちじゃなくて、東門に回されるんだけど」  帰還専用の門か。確かに、そっちを開ける時の方が危険だよな、きっと。  ……結局、一発も魔物に命中しないまま、とうとう魔法の雨は()んでしまった。 「達也さん、あの魔物は〝犬〟と呼ばれているわ。とても素早くて、噛まれると病気になったりするの」  ネーミングとか、そのまんまだな。あと、地球の犬も、地域によっては噛まれたら致命的な病気になるよ。  僕と彩歌は〝病毒無効〟だから平気だけど。 「……あれ? ここに居るのって、全部〝犬〟じゃない?」 「そうね。違う種類の魔物が、協力して襲ってくるとかは、あまり無いわ」  双方、牽制し合ったり、下手をすれば食い合うからだとか。  なるほど、確かにチーターとライオンが、同時にシマウマを襲っている姿は、見たこと無いな。 「それじゃ、軽く暴れるかな!」  まずは気を引こう。一発デカイのをぶっ放せば、逃げ出すか僕を狙うかするだろうし。  そう思って僕が飛び出そうとした瞬間、それより早く、何者かが門の外に(おど)り出た。 「HuLex UmThel wIndaRw iL」  呪文と共に、突然、風が巻き起こる。  数え切れないほどの半透明の刃が、魔物に襲いかかった。  ……逃げ惑う魔物たち。 「すごい刃の数! やっぱりあの人、只者じゃないわね」  魔法を使ったのは……織田(おだ)啓太郎(けいたろう)さんだ。  一瞬にして、何十匹もの魔物の首を切り落とした。 「ふぅ……皆さん、お怪我はありませんか?」  振り向いて、にっこり微笑む。  ナイスガイ過ぎる! 「やるじゃねえか! あんた、何者なんだ?!」 「織田っち、スゴイじゃん! 見直しちゃった!」  絶賛するバカップル。いやいや、ちょっと油断し過ぎだぞ!  僕は、杖で遠藤の頬をかすめるように〝突き〟を放った。 「うおっ!」 「ギャイン!」  遠藤の言葉と、魔物の鳴き声が同時に響く。 「あっぶねぇなあ! 何すんだ?! ……え?」  足元に転がる、頭のつぶれた〝犬〟を見て、震え上がる遠藤。こっちの犬がどんな病気を持ってるのか知らないけど、危ないところだったな。  ……さて、織田さんの方を見ると、杖を振りかぶって2度目の詠唱に入っている。 「どうやら僕の出番は、この一匹で終わりそうだぞ」 『待った、タツヤ! たくさんの気配が現れた。この反応は……』 「……まったく。索敵がザルね、どうなってるのよ」  彩歌は、やれやれと言った感じで、ため息をついている。  どうやら待ち伏せのようだ。 「……ホホほう? ナカなカの使い手がイルようダのう?」 「ハァン……? 邪魔な犬どもを始末してくれて、手間が省けたじゃあないかい?」 「ゲゲゲゲッ! ニンゲンどモがオドロイてるゾ! オモしろイ! オモしろイ!」 「な……なんて事だ」  織田さんが険しい表情を浮かべる。  ……いや、僕と彩歌以外の全員の表情が絶望に彩られていた。 「……ブルー、何匹いる?」 『認識できたのは231だ。まだ潜んでいる可能性が高い』  現れたのは、200匹を超える悪魔。  ……魔法で姿を消していたのか。 「門を破壊するには、数が少なすぎるわね。何が狙いかしら?」  確かに、城塞都市を攻めるには、少し頭数が足りないか。  悪魔たちは口々に、好き勝手な事をまくし立てている。 「ギョッギョ! はやく! はやくコロしちまおうぜ!!」 「ねェ! ねェ! オイしぃ? オマえらオイしぃの?!」 「ゴフフフ。さるミタイ。さるトカ、ハズカシクナイノ? ナンデ、イキテルノ?」 「さて、どれほどの使い手が居るか、楽しみです。私の魔法は、なかなかですよ?」 「ユるシテ! コろシちャうケレども! ゴメんね! ゴメえエエえンねぇえ!?」 「嘆かわしい。この様な任務、我ひとり居れば事足りると云うのに。何故下級の悪魔までゾロゾロ引き連れて来なければならぬのだ」 「ブッコロ! お前らとかもう! ブここココロコロしてやってコロス!! やるからなああああ! ああああコロスのささささっさあァあ!!」  ……下級っぽいのが多いけど、明らかに上級の悪魔も紛れているな。  一番前にいた織田さんも、ジリジリと後退して来る。 「彩歌さん、僕がやる。みんなを守ってくれる?」 「うん。まかせて!」  敵意は全部、僕に集めるし、流れ弾は彩歌に任せれば大丈夫だろう。  ……よし、やるか!  僕は、悪魔たちの真ん中に、ゆっくりと歩み出た。 「あ、待てよ! ま、待てって!」  震えながらも、止めようとする遠藤。  お前、やっぱ良いやつだな。 「マジ! シャレんなんないし! マジ行くなし!」  泣きながら叫ぶ辻村。お前も本当は優しいんだな。よし、お前ら絶対死なせないぞ。 「おーいオイ! こどモダゾ! おいシいンジャナイのか! アいツ、オイしいぞ!」 「おい小僧ぉ! 頭は大丈夫か? ヘェッヘッヘ!」 「弱き者よ。哀れな。少しでも長く生きたいなら、下がっていなさい。まあ、結局死ぬんだけどなああああ! ムヒャヒャヒャヒャ!!」  あーあー、なんか殺意が凄いな。僕は幼気(いたいけ)な小学生だぞ? ヒドいヒドい。 「……お前らの中で、一番強いのは、どいつ?」  まあ、ちょっとした好奇心なんだけど。 「グゲ? ナニイッテンダ、コノガキ」  ざわつく悪魔たち。 「だからさー? お前らん中で、一番強いヤツはどいつだって聞いてんの」 「もちろん、私です」 「俺に決まってるだろ?」 「グゲゲエ! ワシジャ ワシ!」 「ギョケッピ! ギョケッピ!」  ……よく分からないのも居るけど、ここにいる悪魔はみんな、自分が一番強いって思っているっぽいな。 「じゃあもう、面倒だから全員でいいや。お前ら、僕に一発ずつ、魔法撃たせてやるよ。たぶん二発目は撃てないから、一番強いやつを選べよ?」  どんなのが飛んで来るんだろ? 楽しみだなあ! 「ギョギョギョ! ナンダコイツ! ワケワカンナイナ!!」 「ガハハ! 身の程を知れ愚かな人間よ!」 「そういう事を言ってみたいお年頃なのか? 面白いやつだ!」 「オイシイヤツ! オイシイヤツ! ヤイテクウ! オマエ、ヤク!」  僕は、両手を正面に突き出して左右に広げた。  周囲には1000個の巨岩が現れ、次の瞬間、ゴリゴリという音と共に、パチンコ玉のサイズに圧縮される。 「面倒臭いわああああっ!」  僕の声とともに、雨のように発射された圧縮岩弾(あっしゅくがんだん)は、魔法で隠れていた者も含め、周囲の悪魔を全て打ち抜き、1000のクレーターを作った。  ちょっとやりすぎたか? 「……まあ大丈夫か。フードは深~く被っていたからな」  出発の挿絵1

初回投稿日時:2020年1月16日 21:31

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  • 賢者

    SHO

    ♡300pt 〇100pt 2020年1月16日 22時25分

    でた!無双展開! 実は今まで有りそうであんまり無かった大多数を殲滅するやーつ! やっぱこうじゃないと! アツい!

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    SHO

    2020年1月16日 22時25分

    賢者
  • カレーうどん

    ガトー

    2020年1月17日 0時12分

    いつも有難うございます! ヾ(*´∀`*)ノ  ……なんと?! やって無かったですか! 意外な事実!(゚A゚;)

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    ガトー

    2020年1月17日 0時12分

    カレーうどん
  • チンチラちゃん

    hake

    ♡500pt 2020年1月17日 12時20分

    達也君、主人公っぽい!!?∑(゚Д゚) そして織田さん、謎ですね……一体何者なんでしょう? あと、バカップルさん達が良い人で、ちょっとにんまりしてしまいました( ´∀`)<ギョケッピ!

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    hake

    2020年1月17日 12時20分

    チンチラちゃん
  • カレーうどん

    ガトー

    2020年1月17日 13時11分

    アアッ。・゚・(ノ∀`)・゚・。有り難うございます! たっちゃん、ここら辺で主人公の地位を確立しなければと必死ですね?←   織田さんは……ぜひお楽しみに(〃∇〃)ウフフ  バカップルも無事に生きて帰ってほしいですねー!

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    ガトー

    2020年1月17日 13時11分

    カレーうどん
  • ひよこ剣士

    渡鴉

    ♡300pt 2020年1月16日 22時50分

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    グッジョブ!

    渡鴉

    2020年1月16日 22時50分

    ひよこ剣士
  • カレーうどん

    ガトー

    2020年1月16日 23時55分

    有難きお言葉ッ! 。・゚・(ノ∀`)・゚・。 いつも元気を頂いております!!

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    ガトー

    2020年1月16日 23時55分

    カレーうどん

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