なぜエース社員が、たった数百円のために交通費をごまかすのか できる社員ほど陥る心理的なワナ
信頼を守る設計が組織を強くする
筆者が講演などでモラルライセンシング効果の話をすると、 「頑張ったのだから、ご褒美ぐらいいいだろう」 「縛り付けるのはよくない」 という声をもらうことが多い。もちろん、そうだ。常に最適解を求めていると、窮屈な感じがする。しかし「ほどほど」にしないと、「ずるずる」いってしまうことになる。 ダイエット目的でどんなに走り込んでも、そのたびに飲んだり食べたりしていたら逆効果だ。走らないほうが健康を保てた、ということになりかねない。 会社に貢献するために頑張ったのに、その見返りを求めすぎて信頼を失っては元も子もない。 そうならないためにも、モラルライセンシング効果について理解を深めよう。人を疑うためではない。人間は誰でも、自分に免罪符を出してしまうという前提に立ち、仕組みでコントロールするのだ。 空気が緩んだとき、最初に崩れるのは、意外にも優秀な人だ。管理のためではなく、信頼を守るための設計だと認識しよう。
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