家賃「引き上げ」要求されたら…まず契約書確認・原則は双方合意、納得できなければ近隣の物件調べ交渉も
家主が家賃の受け取りを拒んだ場合は、従来の家賃を支払う意思を明確に表明するために、管轄の法務局に家賃を供託する方法や、銀行口座を作って毎月定期的に入金していることを示すことで、意思表示できます。また、所得を証明する書類で、支払い可能な額を示しながら交渉することも有効です。
――交渉で折り合わなければ調停や裁判が必要か。
交渉が長期に及ぶこともありますが、実際に調停や裁判になることはまれです。管理会社を介しての交渉が多いと思いますが、「今は難しいが、いつだったら引き上げに応じられそう」など、こちらの見通しを伝えながら冷静に交渉しましょう。
――賃貸契約の種類によって対応が異なるのか。
「定期借家契約」の場合は、契約に定められた期限が終了したら更新ができず、再契約を結ばねばなりません。家主から改めて提示された家賃などの条件を受け入れなければ再契約はできません。
――相談先はありますか。
東京都では「賃料値上げ特別相談窓口」を昨年10月に設置しました。自治体の住宅政策の担当部署のほか、自治体主催の法律無料相談などで相談するといいでしょう。
家賃引き上げを求められた際の対応例
(中山さんへの取材を基に作成)
・賃貸契約の種類や、家賃の増減の取り決めを契約書などで確認し、引き上げの根拠を聞く
・物件検索サイトで、近隣の物件の家賃などを確認し、交渉材料の一つにする
・交渉中は、家賃の支払いをやめるのではなく、従前の家賃を支払い続ける
・支払い可能額を公的な証明書などを添えて伝え、冷静に交渉する