小学生が2人に6万円渡す、さらに25万円要求される…市教委「重大事態として対応する認識足りず」
松山市立小学校で2024年、児童1人が別の児童から金を要求されたり、脅されたりし、計2人に6万円を渡す事案があり、市教育委員会が、いじめ防止対策推進法で定める「いじめ重大事態」と認定した。今月、市教委が調査報告書の概要版を市のホームページ(HP)で公表した。学校教育課は「当初、学校は重大事態として対応する認識が足りなかった」としている。 【図】いろいろありました…謝罪記者会見
概要版によると、加害児童は24年3月、「トレーディングカードをなぜくれないのか」「箱(5500円)でほしい」などと繰り返し迫り、複数回、被害児童を「詐欺師」と呼んだという。
被害児童は「3万円を渡せば悪口を言われなくなる」と考え、家から現金を持ち出し、その場にいた加害児童側のもう1人にも3万円を渡した。その後も、25万円を要求され、「持ってこなければ殴るぞ」と脅された。同年4月、教室に入れないでいる児童を養護教諭が見つけ、いじめが発覚した。
学校側は即時に聞き取りなどをしたが、いじめ重大事態であるとの認識を持たず、被害児童と加害児童を同席させて事実確認を行うなど、配慮に欠けた対応もあった。不信感を持った保護者が市教委に相談し、同年5月に重大事態に認定した。
市教委は同年11月、概要版を市HPに一度、公開したが、被害児童の保護者から「掲載してほしくない内容を掲載され、精神的苦痛を受けた」と指摘され、同年12月に公開を停止。再度、今月公開した。
同法や文部科学省のガイドラインでは、いじめで欠席したり、生命や心身、財産への重大な被害を受けたりしている疑いがある事案を重大事態としている。前田昌一教育長は「いじめの未然防止、いじめが発生した際の初期対応の大切さを各校に啓発していく」とコメントした。
県教委によると、県内の小中高校で重大事態と認定されたのは、24年度2件だった。