9人の翻訳家 囚われたベストセラー
翻訳を巡って物語って作れるんだ……
まあ題材を選んでいたら一級の創作者とは言えないからね。
反AIが蔑ろにしてきた「翻訳」という創作活動について取り扱います。
2019年頃の作品
ちょうどAI翻訳と比較するのにはうってつけの時期にこの作品は作られています。
作中にも「(翻訳家は)AIとは違う」というようなセリフもあります。翻訳家という仕事が創作的でありクリエイターであることを全面に出さねば出てこない台詞回しです。
あらすじとしては、
世界的ベストセラー3部作の完結編が世界同時出版されることになる。そこで出版社は、機密保持のため9ヵ国から各言語の翻訳家をフランスのとある豪邸に集めて監視し、作業にあたらせる。しかし完全に隔離された状況下にもかかわらず、原稿が流出する事件が発生。出版社の社長のもとには脅迫メールが届く。
犯人は誰なのか、狙いは身代金だけなのか。
サスペンス要素を盛り込みながら、言語の壁を感じつつハラハラと緩急ある展開が実に面白いです。
創作活動の真意を描く
今回私は「たまたま」この作品を目にする事になりました。
Amazonプライムビデオで「イミテーションゲーム」を観ようとしてお勧めに出てきたのがこの「9人の翻訳家 囚われたベストセラー」。正直個人的には興味を惹かれませんでしたね。
ただ、翻訳家を題材にしたというのはなんとなく気になったので観ることに。1:41:39という時間の中で、やはり映画は良いなと再認識できる素晴らしい作品でした。
私が先日述べた「文化活動」と「経済活動」についてはこの作品は非常に深い関係性があり、作品全体と結末において全て私が同感するものであり、そして【反AI】の方々には欠けている感性が散りばめられています。
フランス/ベルギーの映画ということで実に小洒落た始まりなのですが、さすがの文化大国なだけあってメッセージ性もかなり強力です。どの部分が私の主張と被ってくるのかは是非試聴して想像してみてください。
「え?いま”乾杯”って言った!?」
実は実話
この作品は元となる実話がベースになっているようです。
なるほど世界的なヒット作となると「自分の物は自分で守れ」ということなんでしょうが、現実でも同じことを考える人は多かったようです。
自分の物は自分で守れ
これは本作で頻出するフレーズの一つです。
今見るとかなりメッセージ性が強く、そして一部の方々にとっては耐え難い物なのかもしれません。
私たちはネットによる自由を得ました。
しかし自由は同時に責任をも付加しました。
自分の物は自分で守れ
他者に依存しておいて、自分の「作品」を守ることを放棄した人たちには今一度、この意識について考え直していただきたいと思います。権利はタダではないのだから。
追記:
この後、「オリエント急行殺人事件」という映画も観ました。
なぜか?
それはご想像にお任せします。
でなければバランスが悪いでしょうからね。
ご拝読いただき誠にありがとうございました。
願わくば創作者の「自立」が叶いますことを。


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