辺野古の代執行、沖縄県の敗訴確定 最高裁が上告退ける
米軍普天間基地(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古への移設工事を巡る「代執行」に向けた訴訟で、最高裁第1小法廷(岡正晶裁判長)は1日までに、県側の上告を退ける決定をした。県側敗訴とした福岡高裁那覇支部判決が確定した。決定は2月29日付で、裁判官5人の全員一致の意見。
上告に代執行を阻む効力はないため、国は判決の確定を待たずに代執行によって設計変更を承認。1月に軟弱地盤の改良工事に着手した。県側が工事を止めるには最高裁での逆転勝訴が条件だった。敗訴が確定し、県は工事を停止させる法的な手立てを事実上失った。
移設に向け埋め立てが予定される海域で、大浦湾側の海底の地盤に軟弱な部分が見つかった。防衛省は2020年4月、地盤の改良工事を盛り込んだ設計計画の変更を県に申請したが、移設反対を掲げる玉城デニー知事は調査不足などを理由に不承認とした。
承認を求める国が県に是正指示を出すなどして、法廷闘争に発展。最高裁は23年9月に是正指示を「適法」と判断したが、県はなお応じなかった。同10月、国は県に代わって承認手続きができる代執行に向けて訴訟を起こした。
高裁支部判決は同12月、県が承認義務を負った後も対応しないのは「法令違反」だと指摘。公益を著しく害するとの代執行の要件を満たすと判断し、県に承認を命じた。
県が期限内に応じなかったため、国は同12月に地方自治法に基づいて代執行で承認手続きをし、海に石材を投入するなどの改良工事に着手していた。
沖縄県の玉城知事「門前払い残念」
最高裁が沖縄県の上告を受理せず敗訴が確定したことを踏まえ、玉城デニー知事は1日、「『法の番人』としての正当な判決を期待していた。司法が何ら具体的な判断を示さずに門前払いしたことは極めて残念だ」と那覇市内で記者団に述べた。
玉城氏は、辺野古移設に反対する立場は変わらないと強調した上で「政府には基地問題解決に向け、県との対話に応じてもらいたい」と訴えた。〔共同〕