生成AIの作品は「著作物か」
報道各社の報じるところによれば「生成AIで出力された画像を無許諾に複製し、自己の著作物の営利目的に利用した」との内容が取り扱われている。
以下は産経新聞の該当記事だ。
ことのあらまし
既にXや各ブログにも書かれている通り、2024年10月ごろ、ある男性(以下被疑者)が生成ユーザー(以下被害者)の作成した画像を無断で複製し、あまつさえ自著の表紙に使い利益を得たとする典型的な盗用が確認された、とのこと。
他者の著作物をもって利益を得ようとする時、著作者からの許諾を得るのは前提となる。
今回はその許諾を得ることなく複製権を侵害し、損害をも与えたということになる。
(その著作物を使ったことによる利益は、当該著作物の著作者については本来何らかの契約を伴って分配されるべき利益でもあり、また利用の際作者の明記をするか否かなど著作者人格権の行使にも関わったことだろう)
なお利益を伴わず個人の利用の範囲を逸脱しないものはこの限りではない。
生成AIサイドの所感等
おおむね生成物に関しては条件付きであるものの著作権の付与は文化庁も明記するところであり、今回の発表を受けてとくに戸惑う声というものもないようである。
「プロンプトの試行20000回」というかなりインパクトある情報については
「そんなにも回すものなのか。個人の用途では20回くらいで満足しているが……」
というような声や
「米中の判例がある中、ようやく日本も国内で判例が出来上がるのか」
といった、被害者の創作性が認められた要因や司法判断を待つ姿勢が各者にみられた。ただ本件については元々認知されていたこともあり、ようやく警察に事件として受理された事についてあまり大きなリアクションは発生していない。
反AIサイドの所感
一方、生成AIに批判的である彼らの反応については
「無断盗用で成立するサービスからなる生成物を盗用したところで何の罪に問おうというのか」
という意見や
「試行回数が多いからと司法が創作性を認めるとは限らない」
というような意見がいくらかみられる。
彼らにとって残念なことに、無断盗用というのは「そのままの成果物をコピペに近い形で用い利益を得ようとする」行為に向けねばならない概念であり、既存の著作物に依拠したことが明確な「享受」である場合に指すものである。
また「その辺に置いてある画像が使われただけのこと。生成AIユーザーが普段著作物に対して言ったことがそのまま行われただけであり、彼らが本件を持ち出して被疑者を非難するのはダブスタであり論理が破綻している」
というコメントもあるにはある。
大まかな反応としては承服しがたい考えが多くうかがえ、中には日本の警察について判断を疑う意見や司法判断の末を案じる声もみえる。しかしながら以前より日本での生成物に著作権が認められるかどうかの判例を求めていた者たちにとって、望まない形の展開に進んでいることは確かなようである。
その他の意見
これはAIの背景については追及しない一般層のものと思われるが、やはり判例のなかった初の事例になるため様子見という意見が見られる。
法律的には著作物でほぼ間違いないだろうとしながらも、実のところユーザーとしても最後の一押しがないままであった。
ここで国内の判断が生まれることには大きなアドバンテージが生じるし、無用な争いを回避できる有用なケースになることで社会的にもメリットに繋がる。もっとも、生成物を如何なる過程で作成したとしても保護対象とは言えないとする判断が下されないとも限らないが。
注意しておきたい事
今回の件はあくまで生成物に著作物性があったが故に生じた事案という点が前提である。
従って俗にいう「ポン出し」の域を出ないものについては援用できない可能性が高い。また、少し複雑になるが「ポン出しの生成物を組み合わせて表現されたもの」については、作者の意図であるとか表現が備わっている場合は総合して著作物と見られる可能性も高い。
これはアメリカ著作権局が「(意訳)例えば映画に生成物が使われていたとしても、映画そのものの著作物性を左右するものではない」と述べている事からも分かるが、生成物を主体とした場合にこそ著作物性に争議の余地が生じると考えられる。
先日、小説投稿サイトなどでも「生成AIの利用割合によって生成物とするか、著作物とするかを判断する」といった発表がなされている。そう、ここnoteも例外ではない。
なおここの筆者は文字を打つのが好きなのでそもそもAIにこんな作業を任せる気はさらさら無い。だからその分出来の悪い文章も生まれるのだが、まあそれはそれとして。
本件が説明している事
従来、日本国内に限定すれば生成物への著作物性については「条文としてはともかく前例として認められているとはいいがたい」とする論調により生成物への不適切な批判が相次いできた。
しかし今回の被疑者が書類送検に至ったという経緯をみるに、一定の理を認めるなか進められた手続きということがいえる。つまりは生成AIによる創作物というジャンルを確立出来うるのであり、生成物だからといって頭ごなしに創作物ではないと否定し、文化活動でないとする論調への強力なカウンターになりうると期待できる。
いずれにせよ続報を待つとしよう。
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