この交雑集団は、ごく限られた地域にだけ見られ、分布が広がるようすは見られない。その理由について、研究チームの島田知彦さん(愛知教育大学准教授)はこう考えている。
「交雑して生まれたカエルが親になっても子が育ちにくいとか、こうしたカエルは、交雑していないカエルとの競争に負けてしまうなど、交雑集団が外に広がらないしくみが働いているようです。しかし、詳しくはまだわかっていません」
二つの種は、どのようにして日本列島にやってきて、現在の境界線を隔ててすみ分けているのだろう?
「例えば、ヒガシがもともと日本列島にいて、後からニホンが朝鮮半島経由で入ってきて(※)分布を広げ、現在は、近畿地方を境にせめぎ合っている。あるいは、ヒガシは樺太経由、ニホンは朝鮮半島経由で入ってきて、今はたまたま大阪付近でせめぎ合っている。こういうシナリオがあり得るのではないかと思います」(島田さん)
2種のアマガエルは、ある部分の模様で見分ける
ニホンとヒガシ、2種のアマガエルは姿がとてもよく似ていて、専門家でも見分けるのが簡単ではない。外見上の違いは太ももの模様だけだそうだ。多彩で見分けが難しいが、比較的わかりやすい特徴は、ニホンには太ももに模様がないものが多いのに対し、ヒガシには太ももに模様のないものがほとんど見られないことだという。