【呪物なのか?】正体不明の箱にまつわる怪
皆さん、呪物に興味はありますか??
人気マンガなどの影響で近年知名度も増してきてますが、インターネットで有名な呪物といえば『コトリバコ』がありますよね。
ご存知ないという方のために簡単に説明すると
コトリバコというのはインターネット発祥の怪談で、またその中に登場する災いを振りまく箱の形をした呪物の名前です。
私は怪談やオカルト話、あとはレスバが好きでよくネット上で同じ趣味の人たちと交流をしているのですが、先日その仲間の一人であるAさんから一通のメッセージが送られてきました。
メッセージの内容は「奇妙な箱を引き取らないか」というものでした。
詳しく話をきくとその箱は持ち主を転々としながらAさんの手元にきた物で、それまでの持ち主はみんな謎の不幸に見舞われているそうです。
Aさんの話をきいて私は予感しました。
コトリバコの話自体はまあまずフィクションだと思いますが、そういったいわくつきの代物が存在するというのはありえる話です。
迷った末に恐怖心よりも好奇心がまさり、私はそれを引きとることを承諾しました。
そしてAさんとのやりとりから二日後、Aさんから届いたのがこちらです・・・。
↓
↓
↓
なんだよこれは。
絶対呪物じゃないじゃん。
そもそも箱ですらないし、せめて名前のわかるものならともかく
一体なんなんだよこれは。
あったまきた。
なんてタチの悪いイタズラなんでしょうか。人の気持ちをもてあそぶような輩を許してはおけません。
送り状の住所に乗り込んで直接文句を言ってやります。
実体をもってかかってくる奴が呪いなんかよりよっぽど怖いってことを
わからせてやる。
「すいません!例の箱の件でお話があるんですが!!」
「お時間よろしいですか!?」
ガチャ
『お待たせしてすいません、ウォレスとグルミットの録画を観て"ウォグ泣き"してたもので』
バ、バルログ!?
「あの・・・」
『はい?』
「バルログですか・・・?」
『はい』
ま、マジか。
いたんだ。スゲェ・・・。
いや、しかし、冷静に考えてみればバルログはゲームのキャラ。実在しない存在です。
なのでこの人はあくまで個人的にバルログをやっている有志の人でしょう。
『立ち話もなんですから、どうぞお上がりください』
ネット上でやりとりしていた相手がバルログを騙る変人だったのは驚きですが、それよりもさらに気づいたことがあります。
『スプライトでいいですか?』
声が森本レオだ。
バルログはゲームのキャラですが森本レオは実在する人物です。可能性は限りなく低いですが、顔が見えない以上森本レオである可能性もゼロではありません。
しかしまあ、さっき自分でバルログだと言っていたので少なくとも森本レオではないでしょう。
一応聞いてみます。
「あの・・・」
『はい?』
「森本レオですか・・?」
『はい』
は?なんだこいつ。
「バルログですか?」
『はい』
「森本レオですか?」
『はい』
「ジュエルペットですか?」
『はい』
「入れてないのにファービーが動くスゴイ電池ですか?」
『はい』
「ビニール袋しか映ってない『岩合光昭の世界ネコ歩き』のハズレ回ですか?」
『はい』
こいつ全部『はい』って答えるじゃねえか。
「なんですか、あなたさっきから全然信用できないじゃないですか。やっぱり奇妙な箱の話も、その箱を送ると言ったのも全部ウソだったんですね」
『はい。正直に言うとあれは全て作り話です。イタズラをされればあなたは直接文句を言いに来るだろうと、ネットでの論客気取りぶりを見てそう思いました。そして実際その通りだった』
「いったいなんのためにそんなことをしたんですか?」
『あなたをスカウトするためです』
「スカウト・・・?」
『実は今度とある大会に出場するんですが、あなたには私と組んでその大会に出場していただきたいんです』
『ネットでからんだ相手の自宅に迷わず凸してくるその近年稀に見る闘争心、私と組むにふさわしい』
「大会ってもしかして・・・!」
『ブリテンズ・ゴット・タレントです』
「格闘大会じゃないのかよ」
それから一か月後、私たちは渡英しブリテンズ・ゴット・タレントに出演しました。
そして憧れのステージでKANの『愛は勝つ』を披露しました。
バルログの扮装をしてるやつがまっすぐ歌唱で勝負してくるという意外性を抜きにしても彼のパフォーマンスは素晴らしく、審査員を含め会場にいた人全員の胸を打ち見事優勝を果たしました。
後日、大手レコード会社との契約が成立しましたがバルログが「USBじゃないとヤダ」とゴネたためにデビュー曲はUSBメモリにmp3音源で収録されるかたちで発売。楽曲は全世界で爆発的なヒットを記録し、USBメモリの売り上げ数としては異例の8億メモリを叩き出しました。
まさかこんなことになるとは、いったい誰が予想できたでしょうか。
バルログから荷物が送られてきたあのときから、私の人生は一変しました。
今にして思うとやはりあれは呪物だったのだと思います。
「人を呪わば穴二つ」、これは人を呪うと相手だけでなく自分にも返ってくるという警句ですが、彼がかけた呪いによって私も、そして彼自身の人生も大きく変わることとなりました。
はたしてこの呪いはいつか解けるときがくるのでしょうか。
皆さんも呪いの扱いにはくれぐれもご注意ください。
ご精読ありがとうございました。


コメント