自民党の菅義偉元首相(77)=衆院神奈川2区=が次期衆院選に立候補せず、政界を引退することが16日に明らかになった。地元の神奈川ではねぎらいや惜しむ声が相次いだ。
菅氏の地盤である横浜市南区の横浜橋通商店街。そば屋「江戸藤」の店主、郡谷洋一さん(81)は大学の先輩に当たり「体の様子が芳しくないと思っていたので、引いてもいいと思っていた。決断力と実行力があり、派閥に入らずよくやり遂げた。お疲れさんと言いたい」と語った。
買い物帰りの南区在住の男性(67)も「自民党を応援していない」というが菅氏に関しては「苦労人で庶民的だから好きだった」と振り返った。
秋田県出身の菅氏は、小此木彦三郎元通商産業相の秘書や横浜市議を経て、1996年の衆院選で初当選。総務相時代に「ふるさと納税制度」を打ち出し、官房長官だった2019年には新元号を発表して「令和おじさん」として注目された。20年に首相に就任したが新型コロナウイルス対策に追われ、1年後に退任した。
与野党の関係者からも惜しむ声が上がった。自民党横浜市支部連合会の幹事長、山下正人市議は「横浜市議から雲の上の人になってからも、他都市がうらやむほど横浜を気にかけてくれた。(不出馬は)体調もあるのだろうが、残念でさびしい」と述べた。
「与野党の枠を超え(菅氏に)敬意を持つ議員が多い」。立憲民主党県連の青柳陽一郎代表=衆院神奈川6区=はこう語った。「コロナ禍の難局で総理を務め、ワクチン配布や携帯電話料金引き下げなどスピード感ある政策を実施した」と評価する一方、「カジノ推進やふるさと納税など検証が必要な政策もあった」とも指摘した。【矢野大輝、國枝すみれ、岡正勝】
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