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20.5 hrs last two weeks / 1,898.2 hrs on record
Posted: 15 Jan @ 7:59am
Updated: 15 Jan @ 8:04am

初めに、私はこのドラゴンボールザブレイカーズが大好きです。人生で一番遊んだゲームですし、おそらくこれ以上のものが出てくることはないでしょう。実況動画やライブ配信などゲーム外のコンテンツ・コミュニティにも熱中し、このゲーム全体と生活を共にしてきました。大切な人達とも出会うことができました。私の人生を支えてくれたかけがえのないゲームです。

 しかし、このゲームに肯定評価を付けることはできません。してはいけないと思っています。その理由を総括的に今回のレビューで書いていきます。



 まずはこのゲームの良い点からお話しします。

【主な良い点】
サバイバーではアクションゲームが上手くなくても勝てる
 サバイバーは戦闘だけでなくフィールド探索や超タイムマシン準備・起動補助の仕事があるため、操作技術が求められる戦闘が苦手でも他の仕事で貢献できます。また生存についても、レイダーの動きを読んで移動したりあらかじめスキルを使用したりすることで戦闘の回避が可能です。アクションゲームが上手くなくても勝てる・試合で活躍できるのは、他のドラゴンボールのアクションゲームには無い事でしょう。サバイバーのキャラはよく「戦闘力5じゃない」などと揶揄されますが、"本当に戦闘力5のプレイヤー"が活躍できるのはこのゲームの良い所です。

ゲームバランスは良くないが接戦は生まれる
 バランスは悪く調整もろくに行われませんが、レイダー・サバイバー全員の実力が拮抗していれば一人ひとりの操作技術や状況判断力がちゃんと勝敗を左右するのは非常におもしろいです。また、バランスが悪い不利環境だからこそ捲った時・勝てた時のカタルシスが凄いという場合もあります。

ドラゴンボールの世界を普通の人間のアバターで遊べる
 サバイバーでは、武闘家ではない、実際の自分とかけ離れていない等身大のアバターを操作してドラゴンボールの世界を遊べます。既存キャラや戦士のアバターを操作するより、自分が世界に入ったかのような親近感があり、アバターに愛着が湧きました。

ライブ配信や実況動画と親和性が高い
 これはゲームの評価に含めていいのか迷いますが、なぜか配信や動画化と相性が良いです。配信では雑談しながら気軽に遊べるし、1度に一緒に遊べる人数が多いためリスナーとの交流がしやすいです。実況動画に関しては、カット編集や倍速編集をするタイミングがはっきりしており、喋るべき事が何かしらあるため作りやすいという利点があります。初めてゲーム実況動画を作る人へ薦められてもいました。

おもしろいプレイヤーがたくさんいる
 このゲームにはおもしろい、愛おしいプレイヤー達がたくさんいます。上手い人、いつも笑わせてくれる人、レイダーのロールプレイが最高な人、何も言わなくても以心伝心な人、配信したり動画を作ったりしてくれる人…。ゲーム自体が空疎になっても彼らがいるからいつも楽しい。このゲームは"人"です。



 ここからが本題、良くない点です。

【主な悪い点】
サバイバースキルを課金ガチャにしたこと
 このゲームの致命的な失敗はやはり、サバイバーの生存・勝率に直結するスキルをガチャにしたことだと思います。
 ガチャには天井が存在しないため、人によってはいつまでも狙いのスキルを入手できません。いくらガチャを引いても狙いのものが入手できない可能性があるのは、無料でガチャを引くためのプレイを諦めさせてしまったり、課金して引くことを思い留まらせてしまいます。天井の有無はガチャを無料で引く難易度や課金で引く時の価格とのバランスだと思いますが、このゲームにおいてはマイナスになっていると感じました。
 また、サバイバースキルは長い間、おそらくガチャ産なせいで強すぎたスキルが下方修正されませんでした。EULAには有償アイテムの下方修正を行う場合がある旨が書かれていましたが、下方修正されるのを危惧してガチャを引いてもらえなくなる事を恐れていたのだと思います。そのため、スキルの性能を直接変更して弱体化することができず、長きにわたり同じ強スキルが猛威を振るっていました。この間にゲームを辞めてしまった人は多いです。またこれは、強スキル所有者と未所有者の差を生みゲームバランスの調整を困難にしました。
 そもそも、全世代に人気のドラゴンボールのゲームで、子供のユーザーも多いNintendo Switchでも遊べるゲームという、子供が遊ぶ可能性が高いゲームで課金ガチャをやってはいけないと個人的には思います。ましてや定価2000円の低価格とはいえ買い切りで売っているのに、遊んでみるとほぼ必須の要素に課金ガチャがあるのは詐欺と言われても仕方がないです。保護者の方々はこのゲームにソシャゲ同様の課金ガチャがある事を把握しているのでしょうか。
 ガチャに関しては、課金して引いてしまったユーザーも悪かったと思います。次項にも繋がりますが、ガチャに課金してくれるユーザーが少なければ収入源・経営方針の見直しを迫られ、それが波及してゲーム全体が改善する事もあり得たでしょう。助長しないために、今後同じようなゲームを作らせないために、課金でガチャは引かないなどユーザーもしっかり反対しなければならなかったと思います。

無理がある商業形態・経営方針
 このゲームの問題点のほとんどの原因は、無理な経営方針による資金難、それによる開発リソースの不足、そして売る物を用意できなくなりまた資金難に陥るという悪循環にあったと思います。
 まず第一に「買い切りかつ課金ガチャ」という商業形態が異常です。基本無料ゲームであれば課金ガチャがあっても納得できますが、買い切りなのにさらに課金ガチャがあれば皆ためらいます。これが理由で避ける人が出たのはもちろん、端的で分かりやすい異常なため他の内容より先行してこのゲームがどういうものか表す語として広まってしまいました。
 ゲーム内商品の価格設定もおかしいと思います。以下は現在の価格の抜粋です。
 ・新規レイダー: 750/550
 ・リワークレイダー: 300
 ・レイダーのセリフ1つ: 100
 ・サバイバーのスタンプ: 200
 ・サバイバーの服 上or下: 300
 ・サバイバーの乗り物スキン :550 [TPトークン]
労力の掛かっているであろう新規レイダーに対して、衣装はその半分程度と近い価格になっています。レイダーの価格がこれ以上高くなるのは需給バランス的に厳しいと思うので、他の商品が高すぎるのではないでしょうか。衣装など嗜好品は、手軽に買える価格設定にして多く買ってもらった方が、総合ではもっと利益が出たと思います。
 また、レイダー以外の商品の新規追加が減っていったのも問題です。サバイバースキンはシーズン6を、ガチャの新トランスボールもシーズン6、新スキルはシーズン8を最後に完全に無くなり、衣装もシーズン6,7辺りで新規追加が無くなったはずです。売る物が無ければ利益が出る訳ないじゃないですか。このゲームは既に悪評が蔓延っており新規の定着も難しく、既存ユーザーから利益を得る必要がある、なら予算が苦しくても新規商品は継続的に出すべきです。ドラゴンティアなんて報酬のサバイバースキンが無ければ課金で早期解放する理由は一切ありません。
 このゲームの3Dモデルの多くはゼノバースからの流用だとされています。開発もゼノバースと同じ会社です。本当に流用なら、少なくとも衣装は容易に追加できるはずです。まだ水着や学生服、ウィッグなど、ゼノバースに存在するのに追加されていない衣装はたくさんあります。しかし、それすらできないのが現在の状況なのでしょう。ユーザーからは、有料でもいいから肌の色やサバイバーキットの枠を増やしてほしい、バトルパスを実装してほしい、高額でもいいからサバイバースキルを直接購入させてほしいなど、運営側のことを想った商品の要望もあったはずですが、反映する前に体力が尽きたのか応じられない事情があったのか。
 買い切りかつ課金ガチャという無茶な商業形態を実行し、改善や見直しを怠ったせいで経営難に陥った挙句、"物を売る"という商売の基本をも忘れてガチャすら追加しなくなり、稼ぐことができず破滅に至ったのがこのゲームの顛末だと思います。

ゲームバランスの歪さ、パーティーの扱い
 このゲームは常にバランスが悪いと叫ばれてきました。適切なバランスを取るのは難しい、何が適切かも考え方によって変わる、悩ましい問題だというのは理解しています。しかし、このゲームはそもそもバランスを調整しようという努力が見られませんでした。
 バランス調整の頻度は、リリース当初はだいたい2~4週間ごと、喫緊の問題があれば数日中に行われていたのが、シーズン5以降は1~3カ月ごとに行われる程度に少なくなっていきました。バランス調整は成否はともかく行うだけでプレイヤーのモチベーションを回復させることができるため、特に新要素追加が乏しくなったシーズン6以降は代わりに高頻度で行うべきだったと思います。ちなみに、シーズン7終盤で行われた有志アンケートでは約7割のプレイヤーが「4週間以内ごとのバランス調整」を求めていました。シーズン8からゲームのアップデートデータを配布しなくてもサーバー側でパラメータを変更できるようになった(それか当初からプログラム改修を伴わないパラメータ変更だけならサーバー側でできた)のに、それを有効に使わないのは勿体ないです。
 根本的な問題として、このゲームはバランス調整が非常に難しい作りをしていました。サバイバースキルの所有/未所有・強化、レイダーのスキルポイント、フィールド・レイダーのスタート位置、サバイバー側のパーティー構成・ボイスチャットの有無、操作方法(ゲームパッド・ジャイロ・キーボード&マウス)など、不確定な要素が多すぎるのです。また前述したサバイバーのガチャ産スキルや有料スキンのしがらみもあります。これらに対しては、ゲームシステム自体を変更したり、個々の要素だけで勝率を取って調整したりして、勝率を平滑化させていくとよかったと考えます。例えば、サバイバーのスキルはガチャを廃止したり天井を設けたりして全プレイヤーが所有している前提にする、サバイバースキルの強化とレイダーのスキルポイントは廃止するかトレードオフにする、レイダーのスタート位置で他と大きく勝率が異なる場所は無くすなどです。不確定な要素が減れば調整はしやすくなります。
 サバイバーパーティーの有利さも問題です。サバイバーはパーティーを組むと、持ち込むスキルや役割の被りを避けることができ統率も取れるため、非パーティーと比べて有利に戦えます。このゲームはレイダー1対サバイバー7でレイダー側はパーティーを組めないため、サバイバーパーティーは一方的に有利です。しかし、非パーティーとパーティーの差を埋めるような施策は行われませんでした。レイダーは数時間1人でサバイバーを遊んで優先権を貯めないとプレイできないため、そんなせっかく貯めた優先権をゲームシステムから看過されているパーティー相手に理不尽に消費させられてしまう事があるというのは非常にストレスです。また、ランクマッチでもパーティーで参戦でき、1人で参戦する場合と扱いが同じなのも異常です。サバイバー側にパーティーがいた場合はレイダーの優先権の消費が少なくなるようにしたり、パーティーを組んでいる間はサバイバーランクポイントが増加しないようにしたりする必要があったでしょう。サバイバーで最大7人のパーティーを組んで遊べるのはこのゲームの魅力の一つですが、それでレイダーを避ける・ゲームを辞める人が出てしまったのも事実です。個人的に、非対称対戦ゲームの片側しか組めないパーティーには知り合いと一緒に遊べる以外の利点があってはいけないと思います。
 私は、このサバイバーパーティーの有無やどうしても発生してしまうレート格差マッチングの影響を緩和するために、試合ごとにパーティー構成やレイダーとサバイバーのレート差に応じてレイダーや超タイムマシンなどのパラメータを自動で調節するシステムを実装するのが良いと考えています。例えば、サバイバーが7人パーティーの時はレイダーの体力と超タイムマシン起動までの時間が1.5倍になる、レイダーのレートがZ相当でサバイバーの平均レートがC相当の時はレイダーの攻撃力が半分になるなどです。実装時の調整は難しいと思いますが、上記の格差が解消に近づき、その後のバランス調整が容易になるならやる価値は十分あるでしょう。
 このゲームは、バランスが悪い事よりバランスに対して何もしない事が良くなかったと思います。「バランス調整が難しいからできない」ではなく、なら調整がしやすいようにしよう、成否はともかく変えてみようと、試行錯誤すべきでした。

悪質プレイヤーの放置
 レイダーで遊ぶにはサバイバーを数回遊んで優先権を貯める必要がありますが、サバイバーで開幕すぐ特攻したりして自殺することで早く試合を終えて優先権だけ貯めるという行為をする人が一定数存在します。これは最初期から問題になっていましたが今まで何も対策が行われていません。また、ランクマッチがレイダーロールでもサバイバーランク基準でマッチングすることを利用して、自殺したり利敵したりしてわざとサバイバーランクを落とし、実際のランクが自分より低いサバイバー達を相手にレイダーで戦う"下げラン"も放置されています。
 自殺に対しては、探索フェーズでレイダーが近くに居る場合は自己蘇生できないようにする、試合開始n分未満の自己蘇生で退場した場合は優先権がもらえないようにするなどの対策が可能です。下げランに対しては自殺対策が有効な他、そもそもレイダーがレイダーランクを参照してマッチングするようにすれば解決できます。それが優先権システムの都合上できなくても、どちらか高い方のランクを参照する、サバイバーレベルなど他のデータを参照するなどの手があります。これら対策案は今までもプレイヤーから提案されているはずですが何も行われませんでした。
 プレイヤーからの通報に対応していないようにも見えます。たまに自殺・利敵など迷惑行為をするプレイヤーや明らかなチーターがSNSで共有されるのですが、しばらく経って自分も遭遇する・遭遇報告が上がる=BANされていない事があります。プレイヤーのランキングであるリーダーボードに、明らかにチート等を使った異常な姿のプレイヤーが長い間表示されていた事には唖然としました。

開発力不足、不具合・バグの多さ
 このゲームは不具合・バグ・最適化不足・サーバーエラーなど、開発の拙劣さが目立ちました。深刻だった"フライパン山の炎"の不具合を修正するのに2週間掛けたり、"着地硬直無効"の不具合を修正するのに7カ月も掛けたりしたのは企業の管理体制を疑います。シーズン7辺りから起こるようになったマッチング失敗も改善の兆しが一向に見られません。
 特に顕著な問題は、戦闘中のラグや同期ズレによる進行不能バグだと思いますが、これはゲームが根本的に通信の遅延を考慮していない処理構造になっているのが原因です。P2Pで、ユーザーを通信品質で篩にかけなければレイテンシ500ms以上だってあり得るのに、操作がかち合った時の優先方法や同期ズレ対策を用意していないのは設計が甘すぎます。それでまともに成り立つ訳ありません。聞いた話によると、名前非表示バグやいわゆる平行世界バグを「ユーザーのインターネット環境によるもので不具合ではない」としたそうですが、これほど色んな人で起こる=ありふれたインターネット環境の差異を考慮した作りになっていないのはゲーム側の問題です。

対処できるヘイトスピーチの放置
 サーバーで日本とそれ以外の国を隔離しなかったのも良くなかったと思います。このゲームの日本界隈では、ある特定の国の方々が(VPNを使っているため)ラグい、パーティーを組みおそらくボイスチャットをしている、プーアルを使うなどの理由から嫌われてしまっています。当然の理由があるとはいえヘイトスピーチが行われている状況です。これは、サーバーを隔離するだけで解決できる事で、今まで要望もあったはずなのに動かなかった運営にも非があると思います。



 このように、世界的IPドラゴンボールの公式ゲームでバンダイナムコという大手企業が作っているにもかかわらず、目に余る部分が多く、経営方針を絶対に肯定できないため、おすすめできないという評価に至りました。



【まとめ】
 ゲーム自体は本当におもしろいです。ドラゴンボールで、原作愛にあふれてて、非対称対戦で画面が明るくグロくなく、最大7人のチームで戦えて、試合展開が豊富で、慢心や舐めプが正当化されて、笑いあり真剣勝負あり。代わりが存在しません。キャラゲーの枠を超えて定番ゲームになれる素質があったと思います。
 しかし経営方針と運営がダメでした。後から課金してもらうゲームは新要素追加やメンテナンスをしっかりして好印象を保つことが大事なのに、それを怠ってしまったのです。特に、Zブロリーを実装して注目を浴びたシーズン9はシーズン4や5の頃と同じくらい売り出していかなければならなかったのに、レイダー以外の目玉が無かったのは非常に残念でした。復権・経営健全化は無理だと思います。「実はシーズン9の利益はシーズン10以降のためにセーブしていました」とかなら嬉しいですが…望み薄ですね。

 だから私は願います。ブレイカーズ2が欲しいと…。
 もし作るならスキルガチャ廃止と試合毎パラメータ調節システムは必須でしょう。素材の多くを流用した低コスト化、本体価格を安くしてレイダーなどで継続収入を得る方針自体は悪くなかったと思います。要望が多かったであろうサバイバーの無料化は、民度の問題があるので他のフルプライスのドラゴンボールゲームのおまけにしても良いかもしれません。私が行った有志アンケートも参考にしてください。



 あれこれ書きましたが、私はブレイカーズに感謝しています。ブレイカーズがくれた数々の思い出、そして出会いは、私の一生の宝物です。この愛すべきクソゲーに最後まで付き合おうと思います。

―― レジェメント/BeginnerTMG
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