劇場公開日 2025年11月21日

果てしなきスカーレットのレビュー・感想・評価

全904件中、1~20件目を表示

5.0過去と強欲と、憤怒と赦しと。

2026年1月11日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

監督細田守。
シェイクスピアの『ハムレット』を下敷きにした、壮大な復讐と成長の物語。

【ストーリー】
中世末期のデンマーク。
主人公スカーレットはデンマーク国王アムレットの子として生まれ、愛されて育つ。
だが王は、外敵を呼びこんだ背信者と虚偽の罪名をかぶせられ、弟クローディアスによって刑にかけられる。
父の死を間近に見たスカーレットはクローディアスへの復讐を誓い、剣の腕を磨く。
だが実行の場ときめた舞踏会で、スカーレットは毒の盃を飲まされてしまった……。
目ざめた場所は、生者と死者が混在し、混沌うずまく、砂漠のごとき不毛の大地「死者の国」
デンマークとは似ても似つかぬ、そこはまごうことなき"地獄"であった。
そこで死ねば、死者はふたたび死に、混沌へと帰してしまう。
強き者が弱き者からすべてを奪い、さらに強き者がこのすべてを奪う世界。
復讐に目を爛々ギラつかせるスカーレットは、同じくこの世界に堕ちたクローディア王が恐怖と力で支配するそこで、未来の若者・聖と出逢う。

さて。地球上で最も著名な劇作家、ウィリアム・シェイクスピア。
自分が触れたのは、『ロミオとジューリエット』『リア王』の台本と、YouTubeの朗読劇で予習した『ハムレット』『ベニスの商人』。
むろん実際の舞台にふれた経験はゼロ。
いちおう藤原竜也主演の舞台動画なども見ましたが、ほぼほぼエアプ。
この、シェイクスピアエアプやろう。
そんなへちょい自分ですが、超初心者むけシェイクスピア作品解説ならできるかなあと。

その作家的特徴ですが、まず登場人物それぞれに、明確なる役割がふってある。
このお話ですと、主人公のスカーレットには憎悪や憤怒、父王は過去と優しさ、叔父王は強欲、女王は猜疑、そして聖は赦しと未来。
だいたいのフィクションにはその傾向があるのですが、シェイクスピアはそれがひときわ強い。
次に、セリフが印象的。
ハムレットの有名どころだと、
「生か死か。それが問題だ」
とかね。
このセリフ自体が、スカーレットの行動原理にも反映できるのはおもしろいです。
みずからの生か死か。
にっくき仇の生か死か。
悲劇的状況をつくりあげて、強い動機でしばって苦悩を掘りさげる作風です。
せっかくなので、スカーレットと比較すべく、原案のハムレットのあらすじもあげておきましょう。
注意!ここから『ハムレット』ネタバレします。


『ハムレット』
原作シェイクスピア
【ストーリー】
デンマーク王が頓死する。
王の弟クローディアは王座にいすわり、女王ガートルードは彼と婚姻する。
王子ハムレットは、邪悪なクローディアの王座と、それに侍る母ガートルードがゆるせず、
「弱きもの、汝の名は女!」
と叫んですべてを遠ざける。
ある夜ハムレットの前に、父王の幽霊があらわれる。
「我はクローディアが耳に注いだ毒によって殺された。わが子ハムレットよ、クローディアを殺すのだ」
叔父王クローディアならやりかねぬと思いつつ、優しかった父がそんな非道を押しつけてくるとも信じられず、ハムレットは煩悶する。
「生か死か、それが問題だ!」
先王と同じ名前をもち、国民に人気のあるハムレット王子。
それをおもしろく思わず、国外へと追い出さんとするクローディア王。
その意をはねつけて逃げ、盟友ホレイショーをたより、デンマークにとどまるハムレット。
だが、心から愛した婚約者オフィーリアを、
「尼寺にゆけ!」
強くなじって遠ざけたにも関わらず、ハムレットを信じた優しき娘は、やがて頭がおかしくなり、川で溺れ死んでしまう。
オフィーリアの兄レアティーズは、葬儀で埋められる美しき妹の骸を目の当たりにして、ハムレットへの復讐を誓う。
クローディア王は王の間にハムレットをおびきだし、レアティーズと剣術の試合をさせる。
ハムレットにわたしたのは安全な模擬剣だが、レアティーズの剣は本物で、切っ先には毒が塗ってあった。
試合は白熱する。
ハムレットを心配する女王ガートルードが、渇きをおぼえ、ハムレットの盃を干す。
それは毒杯で、女王はクローディアを受け容れたまちがいを告悔しつつ死んでしまう。
クローディア王の陰謀がつまびらかになり、ハムレットとレアティーズの決闘がはじまる。
レアティーズは毒剣でハムレットを傷つけるが、レアティーズの剣を奪ったハムレットもまた、レアティーズを傷つける。
レアティーズはクローディア王の行った悪逆をあかし、息たえる。
ハムレットはクローディア王へ復讐を果たし、自らの後を追おうとするホレイショーを思いとどまらせ、デンマークの未来を彼にたくす。

↑以上です。
長。
ハムレットはスカーレットとして、人物配置はほぼそのままですが、ストーリーはまったくちがいますね。
舞台からちがうので、同じにはなりようがないっちゃないんですが。
スカーレットの舞台「死者の国」は、地獄というよりも煉獄が近い。
キリスト教における地獄は、死者が永劫の罰に苦しむ場、煉獄はその手前で、神への贖罪の場。
罪に穢れた身を清める場所とされています。
ハムレットは自らの罪と共に滅びますが、スカーレットは謎の老婆にみちびかれ、聖から復讐心をすて、赦しを与えよと求められます。

ずっと興行の不審が伝えられてきた今作。
自分なりに理由があげられなくもないです。
まずは『ダンテ神曲』の「地獄の門」など、キリスト教世界観の、日本人にはなじみのないストーリー上のシンボル。
もう一つ。
こちらが言いたいことのメインになるのですが、スカーレットというキャラクターの"重さ"じゃないかなと。
なんでか話題にならないのですが、実は大半の視聴者って、悩む主人公が好きではないんです。
主人公って感情移入の主たる存在なので、ストーリーにふり回されて一喜一憂させられるのは、たしかに疲れます。
『キルラキル』というテレビアニメがあったのですが、その主人公・纏流子(まとい・りゅうこ)は、反抗期まっただ中で、ストーリーが進むごとに設定を後出しされて、傷つき、翻弄され、まわりに強がりながらも成長するのですが、前半のライバル・鬼龍院皐月(きりゅういん・さつき)の方が、はるかに人気あったんですね。
深夜アニメで、視聴者の年齢層が高かったのも、若さゆえの煩悶が受け容れられなかった理由かもしれませんが。
人生しんどくなると、鬼龍院皐月に肩入れする理由、わかります。皐月は最初から裏設定知ってるキャラだから、悩まないし、ゆらがない。
大人はまいんち大変すぎるんだもん。この上フィクションのキャラの悩みにまで左右されたくない。あと、皐月ナイスバディ。超ナイスバディ美女。
まあ自分は満艦飾マコ派なので。
もどって当作。
111分のほとんどがスカーレットの苦悩と煩悶、そして懊悩。
つら。
シェイクスピアを予習してなかったら、自分もしんどかったろうなあ。

ここからは手前味噌な自論になります。
この『果てしなきスカーレット』
ハムレットよりも似ている物語あるんじゃない?
その名は『もののけ姫』
そう、あの宮崎駿全盛期の傑作です。
迷いなき益荒男・アシタカが、聖。
そして生まれの複雑さゆえに戦いを選んだ、オオカミ神モロの子であり人間の娘・サンこそ、このスカーレット。
敵を赦すことができず、それでもこの気持ちと共に歩まねばならない苦悩。
すべての責務を背負った最後のシーンは、もののけ姫の一歩先で決断した、姫ではなく、もののけたちの女王として立つサンの姿とも言えましょう。
強引な解釈であることは認めます。
でも、楽しい妄想でもあります。

日本では残念な結果に終わりそうな当作ですが、海外、なにより舞台となったヨーロッパでは、受け容れられてほしいなあ。
自分は、泥にまみれても前へすすむスカーレット、魅力的な細田ヒロインの中でも、最高にかっこいいと思っているので。

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かせさん

5.0良かった!

2026年1月2日
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鑑賞方法:映画館

泣ける

悲しい

興奮

お正月映画として見てきました。もう上映も終盤らしく、1日一回のみの上映でした。結論から言うと見て良かった! 物語の設定やストーリーは若干難しい面もあったが、壮大な世界観や生きる意味や現代にも通じる問題が詰め込まれていて、引き込まれました。そして何よりスカーレットと聖の関係で、変わってゆくスカーレットの心情が心に響きました。そしてラストは涙無しには見れませんでした。私にとっては星5の素晴らしい映画でした。

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ギャラクシー

5.0引き金を引く勇気〜もう一つの物語

2026年1月1日
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幸せ

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鉄下駄

5.0世界には自分とNPCしかいない

2025年12月28日
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鑑賞方法:映画館

知的

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山田

5.0映画館で見られてよかった

2025年12月26日
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鑑賞方法:映画館

わかりやすく丁寧なストーリーだったと思う。
素直に良かった。
ダンスシーンは若干置いてかれた気分になったものの分からなくはない。
何が悪かったかといえば、あのつまらなそうなCMが悪い。あれでみんなあまり気乗りしなくなったのでは?

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こ

5.0最高傑作

2025年12月25日
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鑑賞方法:映画館

レビューが酷いので怖いもの見たさに見に行きましたが、、傑作すぎて困惑しています。
この監督の過去作と比べてもレベルが段違いで、
「君たちはどう生きるか」に匹敵するものと思えるし、
映像は、ダンテの神曲をそのまま見せられているような凄まじさがあり、脚本も演出も違和感なくお見事でした(渋谷のダンスも全然OK)。
強いて言えば、聖との人間ドラマをもう少し濃く描けていれば、最後の感動が増したかな?くらい。
今後も監督に脚本まで書いて貰ってノープロブレムだと思います。
しかし。。この映画が売れないとは世も末だ。
悪評には個人的には感謝。それがなければ観に行かなかった。

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パプルレ

5.0映像美

2025年12月22日
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癒される

圧巻です。
本当は4ですが、あまりにSNSで悪評を流す人がいるので自分は5にしました。
脚本は確かに映画だとあと何捻りか必要だとは思いますが、映像は100点ではないでしょうか。
今度は脚本家を雇って大ヒットさせて、果てしなきスカーレットを応援してくれたスタッフにご馳走してあげてください。

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ケセラセラ

5.0最高に素晴らしい作品です。何回見ても涙が止まらない。

2025年12月22日
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泣ける

癒される

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しろ

5.0果てしなき(・∀・)

2025年12月21日
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泣ける

興奮

知的

「 果てしなき スカーレット」

果てしなき 憎しみの 果てに
僕らは 何を見るのか
果てしなき 悲しみの
連鎖の終わりに
僕らは 何を理解するのか

果たして
果てしなき 苦しみの世界に
果てはあるのか

その物語は
少女の 一瞬の夢なのか
あるいは
永遠に続く 僕らの苦しみの
世界の歌なのか

スカーレットは
僕ら なのだ

僕らが
スカーレットなのだ

何かにとらわれ
決して自分を許そうとしない 存在
シーシュポスの神話のように
果てしない 苦労の中で
人生を終えていく魂

そして

これは一つの魂が
果てしのない 束縛から
解き放される 物語 なのだ

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TomMeet

5.0細田守版『ハムレット』

2025年12月20日
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泣ける

斬新

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ショウジキモノ

5.0YouTubeのおすすめで!

2025年12月20日
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こやっキーと三上編集長のおすすめで、
みにきました。
アニメでしたが、
死後の世界観よくわかりました!
許す大事ですね。^_^

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Billy

5.0試練と成長の物語・・時をかけ続ける少女

2025年12月19日
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驚く

斬新

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井筒考庵

5.0集中治療室につながれた何者か

2025年12月18日
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sewasi

5.0『殺すな』

2025年12月18日
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怖い

知的

難しい

『殺すな』…この「簡単な言葉」を、言うのが
今は大変に、難しい時代……

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777

5.0超良かったんですが💢

2025年12月17日
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nijiwo

5.0これこそ私達人間の永遠のテーマ

2025年12月16日
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鑑賞方法:映画館

鑑賞して少し不要かなと思える場面はあったもののレビューでの酷評程でもなく、映像も音も音楽も凄く良くて、これまでの細田監督の作品とは違った深いテーマと映像に冒頭から圧倒され、これから始まるスカーレットの残酷な運命を恐れて早くも泣いてしまいました😭

細田監督のインタビューやメイキングも事前に観ていたので、何故聖が看護師でなければならなかったのか、何故歌を歌ったり踊ったりする場面を作ったのか等…場面1つ1つにも意味合いがあって、細田監督の意図とするその思想や熱量、祈りさえ感じられて、更に芦田愛菜ちゃんの様々な声の表現力も凄かったので後半にもまた泣いてしまって😢💖
劇中歌『祝祭のうた』は一度聴くと耳から離れなくなる程リズム感があって好きですが、芦田愛菜ちゃんが歌うエンディングテーマ『果てしなき』は、映画の最後に更なる感動を添えてくれる素晴らしい曲と歌声で、満足感で心が満たされました✨

私達は日々起こる出来事の中で、些細なことから大きな決断をしなければならない時でさえ、何かしらの自問自答を繰り返しながら生きています。映画のテーマとなる“復讐”に隠されたもの、これこそ私達人間の永遠のテーマだと思いました💞

この映画を鑑賞して本当に良かったです!✨
最後に、長い年月を経て様々な挑戦をして映画を作って下さった細田監督やこの映画に関わって下さった皆様に感謝の意を🙏💖
あんな残酷な運命を生きながらもスカーレットの穏やかな笑顔が見られたのが一番印象的で、私は心から嬉しかったです🍀

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Katharsis

5.0期待以上‼️

2025年12月15日
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枯れオヤジ

5.0世界平和について考えさせられました。

2025年12月15日
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ニコ太郎

5.0実写映画のような映像とストーリー 最後まで面白い

2025年12月13日
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鑑賞方法:映画館

知的

癒される

ドキドキ

いろんな悪いレビューを見て、怖いもの見たさで見に行った。長久手イオンシネマの小さい劇場で1日1回の上映になっていた。それでも20人程入っていたのでガラガラではない。
最初から惹き込まれる映像と最後まで飽きないストーリー。死者の国から目覚める所から始まり、なぜ死者の国に来たのか。死んでいるのを自覚しているのに現世の時の思いに縛られているスカーレット。そこに死んだ自覚のない現代日本人の聖と出会う。彼は救急隊員で慈愛の人。死者の国で彼と進みながら、自分の宿敵も死者の国に居ることを知る。ここから冒険となるが、レビューで言われた唐突な場面展開やご都合主義のストーリーも実際見てみると違和感はなく、破綻もない。聖が日本人ではない形で海外実写映画でリメイクされそう。

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土偶MAN
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