ウィキペディアの25年間
ダイヤルアップ接続の時代から現在まで、ウィキペディアの歴史を旅してみましょう。
今やウィキペディアはインターネット上の知識を支える屋台骨になりました—でもそれはどこから始まるのでしょうか。ウィキペディアの場合、最初は夢であり、白紙のウェブサイトでした。
ダイヤルアップ接続の時代から現在まで、ウィキペディアの歴史を旅してみましょう。
今やウィキペディアはインターネット上の知識を支える屋台骨になりました—でもそれはどこから始まるのでしょうか。ウィキペディアの場合、最初は夢であり、白紙のウェブサイトでした。
ウィキペディアは百科事典で—誰もが利用できる教育資料として使えるようにしてあります。ボランティア編集者が全てを執筆していることがその特徴です。
そのボランティア編集者が何をしているかというと、中立的な視点から情報を文書化しようと尽力し、情報のファクトチェック、信頼できる情報源から引用しています。
ウィキペディアの目標は説得ではなく情報提供です。世界が急速に変化する2025年、ウィキペディアは知識を深めたいと考えるすべての人々のための存在です。300超の言語で合計6500万件の記事を掲載、ボランティア編集者およそ25万人の手で更新を重ねています。これら記事の月間閲覧数は月次に合計150億回前後。これは地球上のすべての総人口で換算すると1人毎月約2回、閲覧していることになります。
ウィキペディアのボランティア・コミュニティが件数も言語数も増やすにつれて、その対象範囲も拡大しました。ウィキペディアを支援する非営利団体ウィキメディア財団(Wikimedia Foundation)の取ったデータからも明らかです。ウィキペディアが設立1周年を迎える数ヵ月前、ボランティアの皆さんは月次ですでに数千件もの新しい記事を書いていました。記事数は2002年末に万の単位で急増し—2005年初頭には数十万件に達しました。
ペイウォールと広告が当たり前となった現代、誰もがアクセスや共有、創造ができるウィキペディアの無料で公開、信頼できる知識は従来よりもさらに価値を増しています。ウィキペディアは世界で最もアクセス数の多いウェブサイトの一つです。
しかしながら、ウィキペディアには困難な環境が待ち受けています。各機関や報道媒体(メディア)への不信感が高まるにつれ、世間の人々は情報の完全性をますます問うようになりました。あるいはまた、生成AIツールや検索エンジン、ソーシャルメディアのプラットフォームその他、各種テクノロジーがウィキペディアが出典だと明示しないまま、その知識を利用し消費することが増えています。つまりウィキペディアは信頼できる情報源として重要な役割を担う一面と、そのコンテンツを他のウェブサイトで利用する人々には、ウィキペディアという存在がどんどん見えにくくなっているのです。
25周年の先を見据えるウィキペディアでは、皆様の継続的なご支援をいただけないかと望んでいます。ウィキペディア自体、その中核となる価値観、執筆に携わるボランティアの皆さんについて、ぜひお読みいただきたいと思います。
インターネットには他にも多くのプロジェクトがありますが、ウィキペディアはそれらと異なって誰もが参加できる場を提供しています。
かつて、そんなことはありえないと誰もが疑っていました。現在も実用こそできても理論的には不成功と批判する人もいます。しかし大惨事の原因になって当然と言われたものこそ、まさにウィキペディアの成功に必要なものだったと証明されました。
インターネットには他にも多くのプロジェクトがありますが、ウィキペディアはそれらと異なって誰もが参加できる場を提供しています。
かつて、そんなことはありえないと誰もが疑っていました。現在も実用こそできても理論的には不成功と批判する人もいます。しかし大惨事の原因になって当然と言われたものこそ、まさにウィキペディアの成功に必要なものだったと証明されました。
膨大な時間を費やして、ウィキペディアに文章を書くのはどんな人?
事実を愛する。知識の力を信じる。情熱がたっぷりあり、ヨーグルトに関する記事の最適な題名をめぐって論争(英語)するほどの人々です。
その活動は、25年近い人類の輝かしい歴史の象徴であり—現代の人々は未来の人類のため、自らを組織化してきたのです。
5本の柱はウィキペディア史上で極めて重要な役割を果たし、インターネットで最も信頼されるサービスに加わる道筋を築きました。
どの柱もコンテンツの青写真を描くばかりか、ウィキペディアの進化の基盤を築きました。
ウィキペディアが築き上げてきた礎はもう1つあり、合意に基づく意思決定といいます。背景や視点、政治的信条が異なる人々が集まり、透明性を貫いたプロセスで議論し、意見が違うことを受け入れており、どの編集も記事の履歴ページで、どの議論点もトークページの記録で確認できます。
合意に基づく決定は、あらゆる問題に適用します。たとえば長期間にわたって議論が交わされたページを英語版ウィキペディアから拾うと、ケイト・ミドルトンのウェディングドレス(英語)は記事にするべきかどうか(賛成)、映画『スター・トレック イントゥ・ダークネス』の「i」を小文字にするかどうか(英語)(反対)、AIが生成した新しい記事が人間の査読を受けていないなら自動的に削除するべきかどうか(英語)(賛成)など。
合意形成と協働はウィキペディアのブランディング選定においても発揮されました。ウィキペディアのアイデンティティとなる視聴覚素材(英語版)を選んだときは、関連の専門技術があるかどうかを問わず世界中の投稿者から数千もの音声作品が集まりました。地球儀をモチーフにしたロゴはウィキペディアの象徴ですが、これも2003年に激しい議論を巻き起こして決まったものです。そのときの代替案は数点、このページにのせてありますのでご覧ください。
ウィキペディアのコンテンツ品質方針はどの言語版でも、サイトの拡大につれて拡充してきました。英語版ウィキペディアでは、2005年にジャーナリストのジョン・セイゲンサーラーに関する偽記事が発覚した件(英語版)は、その歴史上、重大な出来事の1つに数えられます。そのウィキペディアではボランティアの皆さんによって、コンテンツ品質ガイドラインが迅速に強化されました。学術論文が採用するように、信頼できる情報源との照合は引用文献を追加して確保しました。存命人物の伝記には、特別な保護措置が講じられています。
同年末には、権威ある学術誌『ネイチャー』からウィキペディアは科学分野において『ブリタニカ百科事典』と同等と評価されました。
今日、ウィキペディアはその全体的な質の高さを広く認められています。多くの言語版では、最も質の高い記事に特別な「秀逸な記事」に指定しています。
ウィキペディアの技術インフラは2001年以降、改善を重ねてきました。
ウィキペディアが動作するソフトウェアはウィキメディアといい、2002年にマグナス・マンスケ氏によって開発されました。現在、最適化されて300超の言語に対応、膨大な情報量と数十億人の読者を抱えるウェブサイトのニーズに合わせています。またカスタマイズ性は高度で、利用者は各自のニーズに合わせて調整ができます。
ウィキペディアをどう閲覧するか、初期にその方法をカスタマイズした1つが「外装」の利用でした。長く読者を続けておられる皆さんなら「モノブック」(Monobook)を覚えておられるでしょう。この外装は2004年に登場、1世代にわたってウィキペディアの見た目と使い心地(ルック&フィール)の定番でした。
ウィキペディアの外観を現代化しようと、2010年にモノブックは「ベクター」(Vector)に置き換えました。これは2022年、インターネットの次世代ユーザーがデスクトップ版でもっと直感的な体験ができるよう、再び刷新しました。
スマートフォンの普及に伴い、ウィキペディアは2007年からモバイル機器に対応を始めました。ウィキメディア財団(Wikimedia Foundation)は2009年にiOS、2012年にAndroid対応の専用アプリを開発、今やお馴染みのモバイル向け設計と操作性は2016年に登場しています。
2001: English Deutsch Català Français Italiano Português 日本語 español pусский svenska Nederlands polski Simple English Esperanto Afrikaans bokmål euskara
2002: srpskohrvatski / српскохрватски dansk suomi slovenščina interlingua Latina čeština ଓଡ଼ିଆ অসমীয়া қазақша नेपाली кыргызча ਪੰਜਾਬੀ eesti Frysk 한국어 中文 Bahasa Melayu Tiếng Việt Ελληνικά አማርኛ Türkçe bosanski മലയാളം
2003: پښتو isiZulu Māori Runa Simi српски / srpski hrvatski lietuvių भोजपुरी latviešu galego Kiswahili Bahasa Indonesia मराठी ಕನ್ನಡ Cymraeg עברית العربية magyar हिन्दी română walon slovenčina Nāhuatl தமிழ் македонски Gàidhlig Gaelg татарча / tatarça Gaeilge shqip occitan ქართული Alemannisch Tagalog ไทย संस्कृतम् íslenska български corsu తెలుగు فارسی Oʻzbekcha
2004: Ido armãneashti azərbaycanca lea faka-Tonga kurdî / کوردی اردو বাংলা тоҷикӣ Volapük українська Türkmençe монгол ייִדיש Jawa Sunda کٲشُر kaszëbsczi Malagasy sardu ᏣᎳᎩ 閩南語 / Bân-lâm-gí føroyskt brezhoneg հայերէն မြန်မာဘာသာ ગુજરાતી ܠܫܢܐ ܣܘܪܝܝܐ asturianu davvisámegiella Lëtzebuergesch aragonés nynorsk Limburgs коми беларуская ދިވެހިބަސް Malti sicilianu Чӑвашла
2005: Ilokano Basa Banyumasan võro Kapampangan ភាសាខ្មែរ furlan нохчийн ирон башҡортса Cebuano Scots Ripoarisch Kreyòl Ayisyen Winaray lombard удмурт
2006: گیلکی Nouormand سنڌي Nedersaksies arpetan хальмг 粵語 žemaitėška piemontèis Plattdüütsch Boarisch नेपालभाषा 文言 مازِرونی emiliàn e rumagnòl Zazaki 閩東語 / Mìng-dĕ̤ng-ngṳ̄ Pangasinan Zeêuws Chavacano de Zamboanga tarandíne буряад বিষ্ণুপ্রিয়া মণিপুরী словѣньскъ / ⰔⰎⰑⰂⰡⰐⰠⰔⰍⰟ Novial 吴语 hornjoserbsce napulitano
百科事典としてウィキペディアの評判はあっという間に広がりました。2001年末には日本語版ウィキペディア—2001年5月20日設立—を含めて16言語版が備わりました。
個々のコミュニティは理想こそ同様のものを共有しながら運営は独立しており、ウィキペディアの上記の言語版を作りました。この形式は現在も続き、ボランティアの皆さんはウィキペディアの記事をさまざまな言語に自由に翻訳できるし、ウィキメディア財団(Wikimedia Foundation)ではツールを開発してその作業手順を簡略に(英語版)しました。ウィキペディアのその他の記事は独立して作成されて個々の言語の読者のニーズを満たしており、直接、言語間で翻訳したものではありません。
ウィキペディアの記事は、既存の出版物に依存してファクトチェックをしています。そのためウィキペディアには知識の格差があり、多くの主題が歴史関係や報道媒体が伝える物語、あるいは伝統的な知識源ですくい切れていない、抜け落ちているせいです。
ウィキペディアのボランティア編集者は、サイトの知識基盤を拡充しようと組織的に取り組んできました。その活動を介してウィキペディアは変わり続け、トピックや出来事、人物を拾い上げて反映し、世界の文化や歴史の理解に影響を与えるものになっています。プロジェクトの例をウィキペディアの言語版からご紹介すると、イタリア語版「WikiDonne」、英語版「Women in Red」、スペイン語版「Editatona」、日本語版「ウィメン・イン・レッド」、フランス語版「Les sans pagEs」などにより、女性の伝記が大幅に増えました。
25年間の活動でウィキペディアが直面した脅威はたくさんありました。例えばいくつもの言語版ウィキペディアでは利用者が2010年代初頭から、知識の共有を阻害するとしてサイトを「ブラックアウト」させる(英語版)法律に抗議してきました。
中にはもっと長く時間を要した活動もあり、2017年にトルコ政府がウィキペディアをブロック措置にした際は、その解除まで何年もかかりました。トルコ語版ウィキペディアではあれ以来、ボランティア編集者のコミュニティが成長し繁栄を続けています。
ブロックといえば、中国政府による2019年のブロックなどは現在も解除されていません。
ご自身の調べものの内容が世界を変えるようなできごとか、スポーツ・トーナメントの最近の勝敗か、著名人の訃報あるいは最近のエンタメ情報だとして、耳目を集める事態になると世間の人はウィキペディアをチェックしています。
アメリカ同時多発テロ事件(9/11)の発生後、英語版ウィキペディアは表紙ページの「ニュース」欄を使い、信頼できる情報源に取材して情報を刻々と更新しました。
ウィキペディアは百科事典式の知識を集めた場であり、コンテンツは実にさまざまで、深刻で心が痛むものから、面白くて珍しいものまであります。実際、ウィキペディアの多くの言語版では表紙に相当するメインページに「新しい記事」(did you know?)という欄を設けて、楽しい記事、しばしばあまり知られていない豆知識を凝縮しています。
その精神をちょっとお借りして……
オンラインではAIが瞬時に記事や回答、動画を生成する能力を発揮して、ウィキペディアを取り巻く世界が急速に変化しています。
AIが生成したコンテンツの背後には、人間が記録し議論し査読した知識があること、それに多くの人は気づいていないけれど、紛れもなく馴染み深いものがあるのです。
だからこそインターネット上の知識の背骨というウィキペディアが引き受ける役割は、これまで以上に重要になっていきます。人々にこそウィキペディアの過去・現在・未来はあります。調査し熟考し、議論し合意を形づくる人たちのことです。その人たちを突き動かす理念とは、老若男女を問わず、あらゆる人々にあらゆる知識の総和をもたらすという点にあります。
過去25年にわたって、テクノロジーのあらゆる発展とともに展開したように、ウィキペディアは今後もともに進化を続け(英語版)、未来の世代も、誰もが信頼できる知識にアクセスできるようにします。
簡単なインタラクティブなクイズをご用意しましたから、ぜひご自身の未来のウィキペディアを発見してください!
このクイズで確かめましょう!
将来のことを想像するとき、どんなことを夢見ていますか? 量子テレポーテーション? まるで庭のように成長するインターネット? ロボット・アスリート– それに料理長? この簡単なクイズで、あなた自身の未来がわかるかもしれません。